青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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遅れていた看板を昨日立てた。今月末には検査もあるし監督署のパトロールもある。何年か前に看板を作ったのでいつも一緒に掲示する。午前中はお施主様と打ち合わせ、午後から作業場。いつものケヤキの加工が続き今月中に刻みが完了する。 
 
看板を作って5年ほどになる。地域材を使った家つくりのコンセプトだった。しかし思うように成果もなく地域材とか自分の山の木とかは受けなかった。現代の家つくりにはそう言うのが向いていなかったようだ。 
 
小洒落たデザインとか健康的とかのイメージだけが幅を利かす。若者ならいざ知らず中高年すらも設計事務所とか大手の住宅会社に行く。しかも自分の家がどこの木で作られているかなんて誰も気にしない。 
 
デザインが売りの設計事務所は大忙しだが国産材を扱う製材所とか材木店は仕事がない。すっかりプレカットに市場を占有されて集成材が当たり前になった。 
 
山持ちでもプレカットが当たり前だし製材所で挽いて建てることも知らないのもいる。皆工場でできたものを組み立てるものと思うようになった。営業マンと展示場で決めるのが普通になって緩くなったローン基準に助けられて吟味なしで契約する。 
 
そう言う家つくりがおかしいと思うのは私だけなのか地域材の看板はさっぱり効果が上がらなかった。今年から方針を変えて古民家に売りを絞るようにした。あれほど反応のなかった地域材に比べこちらは反応はすこぶる良い。 
 
実は8年前に新聞広告で地域材で建てると言うのを広告して反響があった。やはりあの頃に比べて今は地域材よりもデザインとか知名度に優先項目が移ったようだ。ここ2,3年は地域材も色あせてさっぱりだった。 
 
古民家リフォームは中高年に受けている。自分が生まれ育った頃の家を覚えている世代だからだ。大工が一月のやっつけ仕事で完成するような家は大丈夫かと思うようで電話が来る。案外これからのリフォーム時代にニッチな市場になるかもしれない。
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