青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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今日も冷え込みは厳しい。朝早くお施主様の工場へ煙突のカバーを見に行く。自ら製作してこちらで取り付ける。寸法はいいのだが重い。クレーンで吊り上げないと難しそうだ。 
 
現場は大工が一人休んでいるので少し停滞気味だ。瓦は終わって外壁張りが残った。足場も掛けなおしをしないと工事できない。足場工事は何度も掛けなおしたり外したりしている。内部もこれから掛けないとできない部分がある。 
 
床を貼ってからでないと内部足場ができないのでまだまだかかる。床のフローリングは作った桜なので模様が特徴がある。普通はサンプルがあって当たり障りのない模様が多い。今回作った桜は公園の吉野桜の根っこなので独特の模様がある。 
 
初めて見たお施主様はギョッとして汚いと思ったようだ。クセが強すぎると思ったのだろう。作るフローリングはこう言う特徴がある。同じものがないのはもちろん似たようなものもない。幅が大きくて余計模様が強調される。 
 
そもそも手刻みの家は自然を生かした家つくりだ。印刷したような模様でなく独特のクセのある仕上がりができる。それが面白いと思うかクセが強すぎて変だと思うかだ。 
 
家に限らず自然を生かすデザインが減っているように思う。古民家と言えば古き良きもののイメージだけがある。本物が持つ生命感とか迫力が本当の魅力だと思う。写真で見たイメージと実物はだいぶ違うものだ。虫食い穴もあれば腐っているところもある。 
 
そう言う欠点も自然だと思うわないとただの汚い家になってしまう。規格品に慣れてすぎて木目すらも印刷したものと比較してしまう。何が本物なのか、良さは何かが忘れられている。自然も写真の中のイメージの一つになってしまっている。CIMG5707