青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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夕方からまた湿っぽくなって来る。現場では塗装屋が今日は他所へ行って来ない。大工が午前中現場で午後から作業場へ。私も作業場周辺の草刈りをする。道路はだいぶ伸びて何しろ作業場は広いので時間がかかる。すっかり汗をかいて昼に戻って着替えた。 
 
気温も上がって初夏らしくなってきた。いつもこの季節になると大工が不足して来る。お盆前引き渡しの現場が始まるからだ。5月から6月にかけていつもそうなってしまう。フリーの大工は上棟の手伝いに駆り出される。 
 
上棟の時だけはいつものメンバーだけでなく集めないとできない。ほんの2,3日なのだがとにかく人手がいる。お互いに貸しあいっこして当社の大工も2,3日抜ける。昔からの習慣で貸さないと貸してもらえない。 
 
今引き渡した現場も寄せ集めのメンバーが6人いた。その代わり彼らの上棟の時はこちらも貸していやる。上棟はプレカットの現場であっても4,5人は必要だ。雨に濡らしたくないとか大きな梁を組むのに人手がいる。 
 
そのフリーのメンバーが少しずつ減ってきた。同じところに落ち着くのが増えた。手間賃は安いが安定してもらえる。フリーは空きが出たりして日程調整が難しい。空いた時にすぐ戻れるところがあれば安定する。 
 
職人の世界はサラリーマンには理解できない世界でもある。自分で保険をかけ税金も自己申告する。車や道具も自分持ちだし車の油代も出ない。片道1時間以上の現場もたまにあるが経費はかなりかかる。もちろん手間賃は変わらない。 
 
怪我をしたりすると休業補償もないから結婚も難しくなる。大手の下請けでは怪我をするとすぐ休まされる。労災事故は現場が遅れたり負担金が増えたりする。だからはした金で休ませる。 
 
当社では手間賃は相場で最高金額を出しているが休業補償まではできない。油代を出すとか道具も会社持ちにしたりしたい。したいのだがその前提は利益があることだからなかなかできない。安くと言うのが業界の流行りなのでできない場合が多い。CIMG6372