青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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朝は少し霧雨が降ってスカッと晴れない。明日は花火大会があるがどうなることやら。いつも事務所の前の公園の一番高いところで見る。霧がかからなければ見える。公園の駐車場があるが満員なので事務所が無料駐車場になる。 
 
ありがたいことに仕事の話が舞い込んで図面作成が間に合わない。依頼する方は設計作業が簡単と思っている方がいる。会うたびに変更して作り直しが多いこともある。まあ素人なので仕方ないとは思っている。 
 
間取りなんて方眼紙に描いたものを見せられてすぐできると思っている。こちらは法規制から構造まで一気に考える。変更によって全てやり直しになると基準法違反になったり強度が足りなくなったりする。 
 
無垢材を多用すると行政から防火の観点から指摘を受ける。外部の板張りも本来は通らないが告示仕様がある。内部も火器仕様(ガスレンジ、薪ストーブ等)は室内デザインに影響する。防火を配慮しないとならないからだ。 
 
オープンで曲がり梁を表にしたりすると耐震が厳しくなる。昔からある貫とか雲筋がいが法に合致しないからだ。古民家は耐震性がかなり面倒と言うことだ。もちろん確認申請があるからクリアするような構造を考える。 
 
ところがお施主様はこだわるあまり昔のやり方に固執する。年々厳しさを増しているので悩みのタネは尽きない。材料のこだわりだけでも四苦八苦しているのにどう強度を補うか考える。 
 
基準法は古い法律なので現行に合わない部分もある。合板を張り巡らした家が土壁の家より丈夫と言うことになっている。長い目で見れば合板は腐る可能性があるが土壁は半永久的だ。最近は少しだが認められるようになって伝統工法もできる場合がある。 
 
いつの時代もこう言ったことはあって熱心に行政に掛け合うのもいる。当社は基本的には法遵守なのだが本音は伝統工法が長持ちすると思っている。思ってはいるが行政とケンカまでして通す根性もない。何とも根性のない話だが法の範囲内でやれることはやるようにしている。