青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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今日も雨、いつまで続くやら。気温は上がって蒸し暑い。ほぼ一日事務所にて図面作成。色々調査もあって業者と電話で打ち合わせ。見積もりや設計が重なってパソコンの前での仕事が増えた。 
 
少しずつではあるがこだわりの家の引き合いが増えた。ポイントになるのは手刻み、漆喰、板張りと言うところだろうか。それに薪ストーブが半々。当社に共通するお客様のイメージだ。 
 
手刻みは材料と大工の技術ができなくなった。山の木材の蓄積が増えて丸太の供給は問題がない。製材所と乾燥が問題だ。昔なら製材所が丸太を買って製材乾燥をした。もちろん手刻みのための材木だ。手刻みがなくなれば売れない。 
 
売れないものを製材在庫することはできない。廃業に向かっていくことになる。一部の宮大工向け以外は製材するところはない。4,5年前だと作業場を持った工務店が手刻みをやっていた。作業場は維持するだけでも金がかかる。 

それもあって徐々に廃業もしくは引退になっていく。今だと手刻みをできるそれも曲がりとか大黒も加工できるところは探すのが大変だ。あってもやるとは限らない。工賃も高くなってしまった。作業場の機械をメンテンスする費用までみないとならないからだ。 
 
その所為か当社にも引き合いが増えてきた。施主からだけでなく同業者からも来る。熟練した大工としっかりメンテナンスされた加工機械を持つ業者が激減した。ブローカーのような仕事をするところなどが電話して来る。 
 
仕事が来ると設計を変更して簡単にするか下請けで受けてくれるところを探す。なければ諦めるよりないが諦めきれないのが当社にも電話が来る。自分のところだけで精一杯なので断る。 
 
この傾向は今後ますます増えるだろう。自動のカンナ盤などの機械を持って在庫までするところはなくなったからだ。当社は設計と施工がウリなので下請けはやらない。他人の設計でやったことがないから今後も考えていない。息子と二人で手に負える現場しかやらない。営業を置くとか規模拡大もない。それにしてもまともな職人が激減したのでこれから苦労しそうだ。