今日は冷え込んで寒い、挙句に雨も降る。現場はもちろん誰も入らず休み。作業場では最後の刻みや仕上げに精がでる。来週末には搬入なのだから当然だが。大梁も仕上がって中々の迫力がある。
自宅にある破風や様々の残材の中に使えそうなものが残っている。栗の見切り材などに最適なものとかケヤキの挽きき落としがまだ残っている。挽き落としは角や板をとった残りの部分を捨てるにも金がかかる製材所が無理やり残しておいた。
取っておいても使い難いのと皮に近いので狂いやすい。まるでネジりん坊のように捻くれて薪にしかならないようなものばかりだ。中には小さく加工すれば何とかなるのも混じっている。逆に銘木級の材料から出たような変わった板などもある。
そのようなモノを倉庫の壁に立てかけて乾燥してある。使うには余程小さく加工しないと狂いやすい。だから大工たちは使いたがらない。私は逆に面白い使い道を考えているのだが大工に嫌われる。
いつだったか桑の腐りかかった丸太をもらったことがあった。製材しても梁にも角にもなりそうもない。製材所も本当に挽くのかと訝しがった。それは厚板に挽いて展示場の玄関正面に幕板にして使った。
割れてはいるが味があって良いと自分では思っている。残りを何度か建て主に提案したことがあるが皆断られている。虫が食ったり割れがあると嫌われるからだ。そうとわかっても独特の風合いと珍しさでいつか使い道があると残してある。