青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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昨夜材料を搬入し朝から建て始める。たかが小屋と言うが真壁で板張りの少し変わった建物だ。もちろん大黒柱も曲がり梁もある。大黒はイチイ、梁は桑。真壁だと普通は壁は漆喰だが今回は板張りになる。イメージとしては昔の農家の米倉という感じだ。 
 
私の家にも茅葺きの米倉はあった。柱表しの真壁なのだが板を張ってある。だから隙間があって通気が良い。米を入れる押入れのようなところがあって板の落とし込みになっている。あちこち隙間があるのでネズミが大挙して集まってくる。 
 
ネズミの天敵はネコ、当然ネコを飼っていた。ネコは可愛がる対象ではなく役に立つものだった。番犬しか価値のない犬はあまり飼っていなかった。野良ネコもいっぱいいたのでそこら中ネコが跋扈していた。 
 
で、米倉だが茅葺きの葺替えが面倒でトタン葺きに変えてしまった。その倉も解体してもうないが曲がりの梁や床の厚板は残して今の倉庫に使った。小屋であるから銘木の類は使われておらず赤松と杉だけだった。 
 
今回はそのイメージを大黒柱付きで再現したかった。作業場にころがっていた曲がりや6寸角を使用している。住宅だと少し虫食いや割れがあって使いにくい。小屋と言うことで少しラフに手斧削りで仕上げた。もちろん野地表しで壁天井とも木なので昔の米倉風になる。 
 
古民家リフォームは単純に住宅だけとは限らない。小屋とか車庫とか別棟にこだわることも可能だ。断熱とか考えなくても良いから自由に遊び心満点でできる。当社の古民家リフォームはそう言う遊び心を取りれたものをやりたいと思っている。