青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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いつになく塗装屋が混んで日曜に現場へ来る。仕方なく私も午前中だけ出社。簡単に打ち合わせ後事務所へ。見積もりを作ったり図面など。午後からいつもの温泉へ。 
 
明けて今日も大工と塗装屋。現場へ行くとものすごいシンナーの臭い。外壁の一部に塗装用の外壁材を使っている。小一時間もするとシンナーに酔ってくる。酒も弱いがシンナーにも弱い。外部塗装は今日で終わる。大工がいなくなったら内部塗装になる。板が多いから内部塗装もかかる。 
 
内法とか窓枠の加工した材木で作る部分が最高潮だ。ほとんど息子がやるのだが間に合わなくなると手伝ってもらう。大工さんは技術レベルが違うことがあまり一般に知られていない。単にベテランだからと誰でもできるとは限らない。向上心を持ち常に道具を手入れし現場を踏んだ者しかできない仕事がある。 
 
年代で言うと一番現場で多いのは60代、ほぼ半分を占める。50代と40代が残り半分と言うところだ。30代は少なくて全体の1割もいるかどうか。プレカットになって20年以上になるが40代以下は手刻みの家を知らない。50代だって墨付けをやったことがないのが多い。 
 
自分で請け負って手刻みで家を建てたのは60代の一部になる。墨付けをちゃんとできるのは半分もいるかどうか。大概はただ刻んだことがある程度だろう。内部の造作とか内法付けなど難しいところはやらせてもらえなかった者も多い。 

当社の現場では墨付けはもちろん内法や造作は息子ともう一人でやる。墨付けも手分けしてやっている。新しい大工を見つけてもせいぜい外壁張りとボード貼りばかりやりたがる。腕がと言うより道具をもっていないからだ。 
 
職人は腕に比例して道具をもっている。ただ持っているだけでなく手入れをしていないと使えない。プレカット全盛で使うことのない道具は奥にしまって手入れをしていない。慌てて出しても使い物にならないからそういう仕事はしない。 
 
マニアのような通称”道具バカ”は昔はいっぱいいた。道具屋にツケが溜まり過ぎて首がまわらないのもいた。常にツケがあるのが普通だった。作業場の隅の古タンスに鑿カンナが何十本も入っている。息子のコレクションだが引退したベテランからもらったのも多い。もらえるのは使いこなせると先輩に認められた証拠でもある。現場に行くと何種類か大工たちが働いている。見た目では区別がつかないが。