青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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晴れが続いて今日で1週間になる建て方だが午後から予報通りの雨。棟も上がり登りの垂木をかけてシートで覆えば何とかセーフになる。小降りの中大工たちは必死で登りをかけている。早くしないと全体が濡れてしまう。濡らせばカタはつくし汚れる。cimg5458 
 
棟は一番高いところにある。ここに到達すればあとは組み立てはない。建て方の終了になる。明日は上棟式を予定しているが何とか間にあった。あちこちすんなりといかない部分はあったが何とかできた。わたしの設計は難しい方だと思うが息子はよく頑張った。毎日帰りは8時過ぎで作業場で加工を続けていた。 
 
過去の棟梁たちも皆似たようなもので遅くまで作業をしていた。使われる者と使う方は作業時間が違う。現場では同じように働いて終わってから作業場へ行く。間違ったり変更などはその日のうちに片付ける。そうしないと次の日はまた別な仕事が山積みになって溜まってくる。 
 
小屋組は複雑でレトロな感じに仕上げた。貫を通したり曲がりがあったり昔の家そのものである。ただ複雑なだけでなく強度の面でもかなり苦心した。大きな吹き抜けの空間とレトロな曲がりや貫は古民家の定番だ。私的には二階は小屋裏のような感じに仕上げたかった。だから桁高さは低い。天井が屋根なりなので斜めで高いところは高い。 
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ロフトがあったり複雑で高い部分と低い部分がある空間にしたかった。天井が水平な家に慣れると変形は馴染みにくいかもしれない。照明器具なども特殊な取り付けになる。そう言う空間に馴染まない方もいるので事前によく説明しないといけない。古民家が好きと言う方でも板張りや漆喰があればと言うのと太い曲がりが吹き抜けにあってと考える方もいる。こちらの一方的な思い込みだけで施主の納得するものができるとは限らない。