青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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古民家リフォーム

午前中は晴れたが午後から少し曇り。朝一番で基礎工事が始まる現場で打ち合わせ。外部はきそ工事、中は大工が解体。一気に解体して中の構造から手直しをすることになった。とにかく解体後補強の梁を入れたり断熱を入れる。やっと大工たちが現場を飲み込み構造を理解し対策を立てる。 
 
いわゆる古民家リフォームを考えた工事だが現場の認識が一番大切だ。どの程度の補強が必要かどこが問題があるか…。その認識を解体しながら皆で共有していくことが大切だ。設計者である私の意図をどうすれば効率よく実現できるか大工たちは解体で確認していく。 
 
よくあるリフォームは現場復帰のレベルでしか考えていない。古民家リフォームは現場の問題点を解決しながら新築並みのデザインを実現させる。その手法は新築の手法と変わらない。仕上げの素材やレベルはリフォームであることを忘れさせる。 
 
となると古い部分はほぼ解体でいくしか方法はない。残さず解体し新たな材料でまるで新築のように仕上げる。もちろん仕上げのレベルだけでなく耐震性や維持管理にも最高のものを目指している。CIMG5258

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漆喰の白さ

今日からリフォームの現場が始まり解体をする。大工、給排水、電気と一斉に解体する。ゴミはコンテナを用意して運んだ。さらに家具やその他ご近所の方に引き取ってもらったのもある。駐車場を借りて車は現場には置かないでゴミだけを積んだ。 
 
午後から仕上げの現場へ行く。漆喰がほぼ半分まで進んだ。職人も応援も含め6人になった。今週で良いところまで行きそうだ。応援は大手の左官業者に頼んだが20人以上いる職人のうち漆喰ができるのは3人。そのうちの2人が来ている。 
 
漆喰とか珪藻土は一時ほどではなくとも需要はある。住宅会社にもウリの一つになっているところもある。珪藻土はともかく本格的な漆喰は職人がいない。いてもしばらくやっていないとか道具が錆びているなど大騒ぎになって職人集めが難儀する。 
 
漆喰は消石灰とフノリ、スサを混ぜて作る。予め混合されたものを使うのがほとんどだ。下塗りと仕上げの二回塗りだ。下地は普通のプラスターボードとラスボードがある。ラスボードは下塗りが2回になり厚みもあって重厚な仕上げになる。 
 
今はほとんどがプラスターボードに2ミリほどの塗り厚でやるのが多い。漆喰としての仕上げ塗り厚は同じで下塗りが違う。厚く塗ると木の下地が薄くなり強度的に問題がある。もちろん柱を15センチ以上にするとかにしないとならない。 
 
筋違とか金物を入れにくいのと耐震性向上には向かない。柱や梁が太い割には強度が取れない。かなり古臭いやり方になってしまった。耐震強化の時代に合わない。10年以上前に一度やったことがあって筋違が入らず苦労した。 
 
漆喰の美しさはどちらも仕上げが同じなので変わらない。珪藻土やビニールクロスでは表せない白さは漆喰の良さだ。塗った直後は白く見えてもかなりグレーっぽい。3ヶ月以上経って輝く白さが出てくる。漆喰の白さと杉の色は絶妙の組み合わせだと思っている。CIMG6056

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オリジナル

最後の追い込みで少しばかり気が立ってきた職人たち。外に出ると春の陽気がノンビリした気分にさせる。左官職人は応援が二人来て6人になった。漆喰だけだと4分ほどの仕上がりか。午前中は発注やら振込で昼に現場でお施主様と打ち合わせ。午後はカーテン屋さんと打ち合わせ。3時過ぎに戻って図面や発注作業。
 
ネットでの発注が増えて支払いもコンビニ払いにすると土日が関係ない。便利ってば便利だがこれが宅配便に負担をかけているのだろう。凝った作りは当社のウリの一つだから面倒臭い製作品が多いのは仕方ない。 
 
今は照明器具の製作で発注が重なり何度もコンビニに支払いに走る。続々と事務所へ届けられるから不在通知が増える。ある会社は倉庫へ直接入れていく。こちらも手間が省けるし助かる。そうでない会社は来るのを待っていないとならない。 
 
それだけでも面倒なのに発注作業が複雑だ。照明器具は基本の器具が必要だ。それに延長ケーブル、オリジナルの傘、傘を吊るすワイヤー、中に入れるLED電球。ざっとこれだけでも4社くらいから買う。 
 
届いたものを組み立て取り付けだが電気工事屋さんだけではとてもできない。発案者の私があれこれと指図する。いや手伝うと言った方が早い。もちろん部品が合うかどうかはぶっつけ本番だ。 
 
ほとんどの場合合わない部品を加工して複雑な取り付けで時間がかかりコストが何倍もかかることになる。その手間暇を喜ぶ施主ばかりとは限らない。実らない努力も多々あった。しかしうまくいくと施主の満足と設計者への賞賛はすべての苦労を流してしまう。そしてまたつまらないアイディアを考えつき…….苦労の連続になる。CIMG6050

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一点モノ

この時期としては暖かい日が今日も続く。午前中は図面作成、午後は打ち合わせ。カーテンとか照明器具とか最終仕上げの打ち合わせが続く。合間に業者と打ち合わせが入るので猛烈に忙しい。昼食は結局3時ごろになってしまう。 
 
最後の打ち合わせはお施主様の意向を確認するのが大事だ。こちらが当たり前と思っても違うことを考えているなんてのはよくある。照明器具はオリジナルが多いので手間がかかる。作る職人と用意する材料、器具を注文するだけでも大変だ。 
 
面倒な注文があると職人は材料を支給されるのを好む。照明器具なら電球を入れる器具からコード、ヒートン、笠までなんでも別々に注文する。それらが合うかどうかは経験がないととても判断できない。 
 
オリジナルは普通に考えれば高くつくはずだ。ビスやコード類までキチンとしたメーカー品であれば当然だ。安い中国製ではないからだ。さらに今回は竹製の傘を用意する。取り付け費も結構かかる。結局私がつける例が多いのだが。 
 
そうやって一点モノだと騒いでみてもうまく行くとは限らない。お施主様も一種の冒険であるからうまくいって当たり前だ。金を払う価値があろうと言うものだ。失敗したらボロクソに言われる。だから何度も打ち合わせをして時間をかける。今度はどうなるか。CIMG6040


オリジナルの照明器具

多分今日も最高気温を更新しただろう。昼過ぎには上着も何も暑くてたまらない。夕方から雲が出て雨になるかもしれない。現場は左官だけで内部なので雨も関係がない。午前中は図面、午後は現場で残材を片付ける。 
 
昼一番に照明器具につける竹籠を製作してもらいに竹屋さんに行った。6年前に展示場を建てたときに吹き抜けの照明器具を竹の籠で包んだ。今回の現場で吹き抜けの照明にこれといったものが見つからずお施主様と悩んでいた。 
 
で、奥様が展示場の竹籠を思い出して先日の日曜に展示場で打ち合わせた。これだと言うことになり早速竹屋さんに連絡をとるが不在だった。改めて先日お伺いしたら前のことを覚えていた。 
 
展示場の写真を見せてこれと同じものをと依頼したら快諾をもらった。さらに価格も前回と同じで良いと。すぐお施主様と相談し今日注文した。同時に玄関や廊下のペンダントを竹製にして揃えたらとなった。 
 
今日相談をしたら可能であるが仕事があってすぐにはできないと言う。とりあえず吹き抜けの大きなものは来週に完成するが他はいつになるかわからない。 
 
色々イメージを図面で示してサイズや網目を相談したらいい線いくことがわかった。あとは価格と時期だが吹き抜け以外はとりあえず照明器具は取り付けできる。ただ傘がないだけなのだ。お施主様とデザインを最終決定して注文したい。 
 
既製の照明器具と違ってインタパクトもある。ただし取り付けの難しさと出来塩梅は作って見ないとわからない。お施主様はオリジナルにこだわっておられるので満足はいただけると思う。建築設計上は吉と出るか凶と出るかはわからないが。CIMG6027