青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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屋根裏

今日も現場は大工の最後の追い込み。5人がかりで何とか今週中にめどをつけたいと思っているがどうなるか。明日から内部塗装が入って二階から開始する。今日は二階を終わらせるために養生を剥がしサンダーをかけたり仕上げた。 
 
吹き抜けの工事がやりやすいように内部足場を組んだ。二階天井が野地現しなので勾配がある。雲筋違代わりに貫を通し込栓ををする。曲がりの上に柱が乗り貫で振れ止めにする。昔の家はそうやって屋根裏の野物や梁を固定した。 
 
現代の住宅では天井は水平と決まっているが昔は天井そのものがなかった。農家であれば藁葺き屋根の裏がそのまま見えたわけだ。今回は構造や野地板をそのまま見せた。安上がりなのかと言った方もいたが手間も材料もとんでもない。 
 
ほとんどこう言う建て方がなくなって水平に天井を張って隠している。本当は屋根裏部屋のような面白い空間が隠されてしまう。一階は天井が高く二階は構造現しの低い天井になっている。いや低いのではなく勾配だから平均高さは結構なものだ。 
 
一階の豪快な大空間と二階の屋根裏部屋の比較で住む方には飽きないだろう。もちろん二階の現しの材料は無節だから構造の美しさを存分に楽しめる。二階の個室から一階に降りてくる途中で屋根裏の構造を毎日見れるのだ。これは住む方にとってこの上ない喜びになるに違いない。CIMG5967

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ヒバと欅

昨日よりいくらか冷え込んで肌寒い。日中は気温が上がって作業場は中の方が冷たい。息子は下駄箱とカップボードの加工の真っ最中。下駄箱は総ヒバ造りで天板は厚さが10センチある。奥行きも50センチとかなり大きい。 
 
ヒバは割れやすく縮むし反る。やっかいな木で加工もそれなりに経験がないと難しい。50センチも幅があると反るので反り止めを何箇所か入れる。加工をしている最中でも割れてくるくらいデリケートな木だ。お施主様たっての希望なので難しいと断れない。 
 
リビングの中にカップボードを作りつける。こちらは総栗造りで天板は厚さが9センチ幅が36センチある。もちろん無節の良材で乾燥も十分だ。最初欅でと思っていたが腰板が栗なので同じにとなった。中の仕切りや棚も全て栗だ。今回はキッチンを始め作り付けが多くて大工が加工するので手間がかかって遅れてしまった。 
 
息子はそう言う加工が得意なのだがこれだけの数になると毎晩遅くまで加工しないと間に合わない。日曜もほとんど加工で孫が遊んでもらえないと文句が出た。木が好きで加工したりするのが好きでないと当社の現場は務まらない。 
 
応援の大工たちは欅の階段手すりに精を出す。柱に直接穴を掘り作るのだが非常にやりにくい。欅の手すりを相手が大黒や欅の柱が多いのでなお面倒だ。掘るのも入れるのも全て欅なので硬くて加工が難しいのだ。やり慣れない大工だと直ぐ音をあげる。 
 
応援の大工は年配の親の方が専門に加工する。今日で1週間になるがまだ4,5日かかる。夕方になるとフウーと息を吐くのが聞こえてくる。ベテランと言えども欅の加工はシンドイのだろう。あと4,5日頑張ってもらわないと。CIMG5952


大工最後の踏ん張り

昨日今日と大工の最終に入って現場は忙しい。配達も現場打ち合わせも頻繁で昼食もままならない。それもあと2,3日で終わる。大工が今週で目処がつきそうで週末から塗装も入る。いよいよ塗装漆喰と最後の仕上げになる。 
 
あちこち材料の仕入れで製材所を回る。欲しい寸法がなかったり値段を交渉したりすごく時間がかかる。しかもうまくいって当たり前でお施主様に気に入られたら良いが逆は大変だ。昨日もカウンターの栗が気に入らなくて今日も探し回るハメになった。 
 
大工の終わりの頃が一番大変で難しいところが最後の残るので悩みは尽きない。材料が揃わなかったり加工が難しくてできなかったり色々苦労がある。職人を叱咤激励して何とかやらせるがうまくいかない。 
 
画竜点睛ではないが最後でしくじったら終わりだ。手直しもできないし工程が詰まっているので時間がない。次の塗装も漆喰も工期が押されてブツブツ言われる。何とか待ってもらって大工のケツをひっぱたく。 
 
大概最後になるのは階段と家具が多い。今回はヒバの下駄箱もあってまだ加工中だ。何とか今週中にでかしてもらわないと後の職人たちに怒られる。 
 
いつも工期が遅れてお施主様に怒られることが多い。間に合わないから端折ってといかないところが歯がゆい。当社の大工は遅くてもやることはきちんとやるタイプが多いので尚更だ。特に棟梁である息子が典型的な遅型だ。 
 
何のかんの言っても今週で大工は終わる。昨年8月から足掛け8ヶ月。これまで例のない期間になった。もう嫌になる程通って途方も無い手間暇をかけてきた。これでできが悪かったら大工を続ける気力も失せようと言うものだ。CIMG5934CIMG5939


大工手間

第二土曜日に当たるので休みの業者もある。材料屋とかほとんど休みなので大工だけがピッチを上げる。応援の大工たちに手摺付けとか少々難しいことをやらせて苦労している。欅の階段手すりは加工も取り付けも慣れないととてもできない。 
 
ベテランの大工でも柱に穴を掘り手摺りをつけるのは面倒だ。挙句に下手なのは隠しようもないからさらに緊張する。ボード張りとか下地作りなら気楽にできるのに割に合わないと思っているかもしれない。所詮応援なのだから難しいことをやらせなくともと思ったが。 
 
大工は来週で終わりになる予定だがこれからの仕事が手間がかかるのが多い。キッチンは何とかできそうだが下駄箱がまだかかる。やっと修正挽きから作業場へ持ち込んだ。来週加工をして取り付ける。加工に1日取り付けに2日といったところか。 
 
とにかく手間暇がかかるように作っているから大工が8ヶ月もかかってしまった。住宅で3ヶ月でも長い方なのに8ヶ月は初めてだ。人数が少なかったのが原因なのだが作り方の問題もある。馬鹿の一つ覚えじゃあるまいしサッサと終わらせたら良いのに思うことも度々だ。 
 
大工に言わせると設計が面倒臭いからだと言うが。特別凝ったつもりはないがキッチリと作り込みたかった。正直言うと材木と大工手間が一番かかっているとは思っている。逆に言うと良い家は良い材料と十分な大工手間が必要条件になる。 
 
その他の職種はいつも通りの見積もりだし特別に凝ったものはない。なのにこんなにかかるのはひとえに大工手間をかけたからだ。経営的には問題はあるのだろうがかかったものは仕様がないと思っている。CIMG5929


漆喰塗り

今日も現場は混雑が続く。大工、塗装、電気、左官と車が溢れる。大工が目処がついたので次は漆喰がいつできるかになる。いつもの左官屋は3人の職人がいる。普通に考えれば3週間以上かかる。もう一人くらい見つけると少しは早くなる。左官屋と打ち合わせたがそこがポイントだった。 
 
漆喰は下塗りと仕上げの2種類を塗るのが普通だ。下塗りのモルタルは灰色で石膏モルタルなのでセメントほど硬くはない。下塗りは平面を鳴らす意味がある。均した上でないと漆喰は塗れない。手のひらくらいの漆喰で畳一枚分は塗れる。その薄さは1ミリくらいと言われる。 
 
昔ならいざ知らず漆喰はそう現場が出ない。職人は普段は床モルタルの仕上げなどが主で本格的な漆喰は珍しい。年配の職人で熟練者でないと思うようにできない。漆喰は一発勝負なので技術の面で難易度が高い。 
 
消石灰に海藻やスサを混ぜて混合する。今は調合された漆喰を使うのが多い。職人は塗り方とこね方に分かれこね方は塗る時間に合わせ練って手元まで運ぶ。結構な力仕事で足場があると上り下りで相当苦労する。夫婦で壁を塗る職人がいて奥さんがバケツを持って上がり下りをしていた。 
 
後継がいない典型的な職種で漆喰までできるのは稀だ。せいぜいコンクリート打ちのなで方しかできない。そもそも漆喰塗りの住宅は激減したから仕事がないも同然だ。何とか残したい技術なのだが修行も時間がかかるしそのうち誰もできなくなるに違いない。