青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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典型的な秋の空で時折雨が降ったり風が強くなったり。作業場では息子とアルバイト君が材木を運んだり鋸屑を抜く。トラックを借りて牛舎に運ぶ。藁の代わりに床に敷く。 
 
次の現場のために使用材を引っ張り出す作業が続く。1本ずつ無節を確認して自動鉋をかける。曲がりや反りをとって規定の寸法に仕上げる。手刻みには必要な作業で製材しても寸法が狂っている。 
 
構造材は基本は4寸になるが製材したものは大きめになっている。乾燥させる際に曲がるのも反るのもでる。直角に寸法を統一しないと墨付けができない。墨付けがいい加減だと建てた時に壁などの通りが狂う。 
 
自動鉋はどこの大工も持っている訳ではない。高額なのと鉋くずが大量に出るので搬出装置が必要だ。それを設置した作業場は100坪以上ないと難しい。直線で12mの作業スペースとリフトなどが回れる広さもだ。 
 
普通は直角を取るのと厚みを決める二つの自動鉋盤を用意する。どちらもないと仕事が捗らない。これらが用意できないところは手押しの万能機と呼ばれる機械一つでやる。しかし正確にできないのと体力がいる。 
 
しかも狭いのでリフトも入れないし全て人力でやることになる。高齢化が進む大工にはしんどい作業だろう。そうすると人手を増やしてやるのだがコストアップになる。機械の償却の方が高いが将来のことを考えたら投資は必要だ。 
 
現状で宮大工を除くと用意できる工務店は数える程だ。あるにはあるのだが動くかどうかわからない。機械はメンテナンスにも費用がかかる。そこだけ考えても手刻みはやるところが激減するはずだ。