青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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在庫減らし

昨日から昨夜にかけて雪が積もった。現場も外部工事があるので難儀している。作業場では息子が加工専門になって私がセッセと現場へ運んでいる。作業場と現場は山を二つ越えないとならない。途中の道は急勾配でおまけに狭い。 
 
2トン車とかトラックは苦労する坂道だがピックアプは平気だ。何せ山道にはめっぽう強い。エンジンはトラック並みで少ししか積めないのだから当たり前だろう。多少の雪道など平気の平左で荷がある方が強い。

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階段の加工に入って製材所で何度も挽き直しをしている。厚さが倍もあるのから採るのだから作業場のバンドソーでは手に負えない。ここはやはり製材所のノコに頼るよりない。足りないと思って製材所からも買ったが少々生で使えそうもない。 
 
そもそもケヤキなどを在庫するようになったのは乾燥した材料を買えないからだ。製材所も丸太を挽いて早く金にしないと成り立たない。生と承知で売るしかないのだろう。買ってからさらに1年もかけていたら現場が進まない。 
 
資金繰りや在庫スペースを考えたら在庫などしない方が良い。なのだがすぐ使いたいとなればある程度在庫は止むを得ない。修正挽きをすればすぐ使えるのは大きい。結局デザインも工期もヘッタクレもない。 
 
と言うわけで長年積み重ねて膨大な在庫となってしまった。今は在庫減らしで倉庫をからにしたいと思っているので在庫であるのはケチらずドンドン使うようにしている。職人は勿体無がって役物は残したがる。使いたい時にないのは困るからだが資金繰りや何やらを考えるとそうもいかない。CIMG5726


補聴器

昨日は久しぶりに銭湯に出かけた。いつもの遠くの温泉には行く時間がない。それでも今年初めての銭湯は気持ちよかった。自宅のシャワーだけとは違ってゆっくりと温まる。 
 
昨日も午前中は打ち合わせがあった。打ち合わせの時は補聴器をつけて行く。いつもの補聴器が調子が悪く聞こえない。 
 
私は生まれつき難聴気味である。物心ついた時から聞こえないのが当たり前で初めて補聴器をつけたときはあまりの煩さにびっくりした。小学生の頃は聞こえないのがわからなかったので知恵遅れと思われていた。 
 
4年生の時に先生がどうもおかしいと耳鼻科に連れて行った。で、耳が少々遠いとわかった。普通に会話は問題ないのだが所々聞こえない場合がある。仕事が金額の大きい商売なので間違いは困る。 
 
もう高齢者の仲間に入って格好を気にすることもない。何となく若い時は格好悪いと思っていた。自営は責任が大きいから間違いはありえない。現場で職人と話すのと違って客との会話はきっちりと聞かないといけない。 
 
もう何台も使っているが年々小さく性能が上がっている。高齢者社会になって老眼鏡とか補聴器が一般的になった。その割には補聴器は値段が普及価格にならない。意外なことにこんな小さいモノつくりは日本人の得意分野なのに輸入物が幅を利かす。 
 
得意のデジタルの技術で小さく高性能なものができないものかといつも思う。旧態依然のものが今でも多くて価格もとんでもなく高い。進歩が止まっている典型的な例だと思っている。


二階床

今日からまた大工が増えて3人。気温が低いせいもあって内部仕事。二階の寝室の杉床を貼った。息子は製材所へ行って欅の階段材などを挽いた。外壁の板も挽いてもらっている。
 
二階の根太は現しなのでフローリングの裏が見える。厚さは28ミリで両面仕上げになっている。フローリングは普通裏面が少し隙間ができるようになっている。湿気などで膨らんだりしないためだ。だから裏面は貼り上がりが少し違う。 
 
寝室は畳なのでフローリングが荒床なのだが裏は見える。今回は裏表逆に貼って下から見た目を優先した。本当に微妙な違いなので気がつかないかもしれない。 
 
隙間だけを言えばそうなのだが節や汚れなどは裏面に加工する。両面仕上げで裏面も見せると言うケースは想定外なので汚いのは裏にする。逆に言うと両面仕上げ、さらに両面現しは無いと言うことなのだ。 
 
当社は二階床現しはよくやる。根太も見えるから4寸角の3無を使う。強度的なものと見た目の美しさのためだ。節のない役物を使うから相当なコスト高になる。それだけに見た目もかなり良くなる。 
 
そもそも両面仕上げのフローリングは材料も相当な良いものを用意する。厚さも36ミリくらいの板が必要になる。それだけでも相当なコストになるから根太も合わせて超豪華版なのだ。 
 
築10年を経た現場もあって時間の経過とともにその美しさは確認済みだ。天井の高さもあってえも言われぬ家になる。ものすごいコスト高になっても何とか可能なところはやるようにしている。CIMG5718

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写真の中の自然

今日も冷え込みは厳しい。朝早くお施主様の工場へ煙突のカバーを見に行く。自ら製作してこちらで取り付ける。寸法はいいのだが重い。クレーンで吊り上げないと難しそうだ。 
 
現場は大工が一人休んでいるので少し停滞気味だ。瓦は終わって外壁張りが残った。足場も掛けなおしをしないと工事できない。足場工事は何度も掛けなおしたり外したりしている。内部もこれから掛けないとできない部分がある。 
 
床を貼ってからでないと内部足場ができないのでまだまだかかる。床のフローリングは作った桜なので模様が特徴がある。普通はサンプルがあって当たり障りのない模様が多い。今回作った桜は公園の吉野桜の根っこなので独特の模様がある。 
 
初めて見たお施主様はギョッとして汚いと思ったようだ。クセが強すぎると思ったのだろう。作るフローリングはこう言う特徴がある。同じものがないのはもちろん似たようなものもない。幅が大きくて余計模様が強調される。 
 
そもそも手刻みの家は自然を生かした家つくりだ。印刷したような模様でなく独特のクセのある仕上がりができる。それが面白いと思うかクセが強すぎて変だと思うかだ。 
 
家に限らず自然を生かすデザインが減っているように思う。古民家と言えば古き良きもののイメージだけがある。本物が持つ生命感とか迫力が本当の魅力だと思う。写真で見たイメージと実物はだいぶ違うものだ。虫食い穴もあれば腐っているところもある。 
 
そう言う欠点も自然だと思うわないとただの汚い家になってしまう。規格品に慣れてすぎて木目すらも印刷したものと比較してしまう。何が本物なのか、良さは何かが忘れられている。自然も写真の中のイメージの一つになってしまっている。CIMG5707


丁寧な仕事

本日2回目のブログ。現場へ行って材料を引き上げ代わりに作業場から材木を運ぶ。また戻って息子と加工の打ち合わせ。戻って昼食後事務所で図面。また現場へ戻り大工たちと打ち合わせ後作業場へより図面を届ける。都合60キロなり…..疲れた。 
 
どう言うわけか一気に仕事が増えて図面やら現場確認やら忙しい。日曜も打ち合わせの予定なので休みがない。家内と行く温泉も新年から一度も行っていない。昨年末以来次々と大小様々仕事があっててんてこ舞い。 
 
長年の経験から仕事は来るときは一度に来ることがあるものだ。一年ぶんまとめてきたような感じだ。もちろんまだ話の段階だからなんとも言えないのもあるが。 
 
来客があれば一応要望に応えて図面やら見積もりなど何かのアクションがある。何度も打ち合わせや図面見積もりがあってもパーになることも多い。可能性がないからとか面倒だからと端折ることができない。 
 
実際の話全て決まれば当社では手に負えないのもある。新築は年に2棟くらいしかできないしリフォームなど重なるともっと難しい。私と息子のできる範囲しかできない。二棟並行してとか器用なこともできないしやる気もない。 

息子も器用とか要領よくとは縁がないタイプなので一つずつしかやれない。現場にかかりきりになると周りが見えなくなる。いわゆる没頭するタイプで現場が遅れて支障をきたすこともある。しかし逆に手間暇かけて丁寧に仕上げるのは得意だ。当社はそう言う仕事で十分だと思っているので急ぐ仕事はできないことになる。CIMG5705