青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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朝から小雨が続く。今は外部の仕事がないので影響はないのですが。作業場では墨付けの真っ最中。大工それも棟梁となれば自分の責任で墨付けをしなければなりません。上棟の時に合わないとスムーズに進みません。 
 
墨付けはまず大工の頭の中に家を建ててみることから始まります。これができないと墨を打てません。まず横からスタートして土台が最初です。次が二階床、二階天井、小屋組みと続き横は終了です。 
 
縦は一階の柱から二階柱、小屋束と上がっていきます。横材の寸法で同じ柱でも長さが変わります。構造がしっかり頭に入っていないと長さがわかりません。これだけで2,3週間かかりますが基本は一人でやります。 
 
水平な構造は良いですが私の設計は勾配天井やスキップ床が多いので面倒だと思います。ベテランの大工でも難しい方に入ると思います。息子の前はものすごく頭の回転が良い大工であっという間に墨をつけ刻んでいました。 
 
そこまでスイスイやれるようになるには年季が要ります。数をこなして構造と仕上がりを想像できるようにならないとなりません。まあぶっちゃけ頭の良さも必要でしょう。 
 
完成した後にどう見えるかがわかるようになるには相当の数を経てからになります。才能のあるものには失敗を恐れずやらせてみることです。経験こそが成長の早さを決めるのです。失敗をカバーしながらやらせることで一廉の大工に育てるのです。CIMG7242