青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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高速道

今週に入り本格的な冬になった。現場は外部工事が終了し足場の解体のみ。大工は床、天井を終わって壁に取り掛かる。入り口枠とか作り付けと同時進行なので仕上げ材の加工に作業場と現場の往復になる。年内に目処をつけたいのだがどうなるか。 
 
先週から現場へ行く時に通る三陸道が延長になった。現場は三陸道のインターに近い。行き来には変わりはないが下を通る車が減った。現場の前の国道はコンクリート舗装で大型などのタイヤ音が響く。 
 
現場より先の高速は工事中で途中まで開通した。悪いことに現場の下では国道の歩道工事が急ピッチで進む。片側通行で渋滞するのだが音は静かになる。歩道工事は来月末の完工で現場と同じ頃だ。 
 
完成後は歩道が整備され交通量の減少も期待できる。あのコンクリート目地を超える際の音が減る。高台にあるので道路から見晴らしも良いしいい宣伝になる。今まで温泉への通り道なのだが木の陰になり印象はなかった。今は伐採もしたしバッチリだ。 
 
残りの三陸道は来年の春全線開通だからさらに交通量が減る可能性がある。無料の高速道は画期的に便利だ。試しに先週の日曜は高速で温泉へ行った。しかし出口のインターが温泉への道から遠い。 
 
時間を測るとさほど違いがない。のんびり行っても高速で行っても5分くらいしか違わない。途中で寄るところもあるので以前のルートで通うことになりそうだ。仕事では使いそうだが。


現場は雨樋が付き煙突も設置した。テレビのアンテナが終われば足場をとる。ほぼ完成形になるので国道側からの見栄えが良くなる。来月の完工で国道の歩道工事が進む。片側通行なので渋滞して待ち時間に現場が見える。 
 
内部は大工が床工事の最中だ。階段や上がり框などが出来て内部空間の広さがわかる。天井の杉の板張りと床の栗のフローリングが漆喰の白さを引き立てる。リビングが20畳以上あって家族が集まるには十分だ。 
 
キッチンからはほぼ全景を見渡せ奥様には使いやすい。高台にあるので日当たりは良いが大きな開口は少ない。開口が大きすぎてカーテン閉めっきりなんてのはない。外部から直接見えないところにつけた。 
 
30年くらい前の家だと南側全面が開口と言うのが多かった。見えすぎてカーテンを閉めっぱなしでいつも暗い。開けると床や畳が焼けるし丸見えなので閉めて使うのが多かった。今だと開口は断熱が劣るので寒い。 
 
ペアガラスが主流になって価格が上がり必要なところに最小限につけるのが増えた。小さな間取りの部屋が多いと開口も増えてコストが上がり断熱も落ちる。LDタイプが増えて開口が大きするとエアコンばかり使う。 
 
明るさも必要なので吹き抜けや外部から見えにくいところに付ける。床面につける引き戸タイプは床にあたるので高いところの小さめの嵌め殺し窓より明るさは少ない。こうすることでコストも下がり床焼けも防げる。 
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建物の深み

昨日もいつもの温泉へ。暖かい日なのに空いている。こんな鄙びた温泉ですらマスク着用をして欲しいと。よく見ると温泉の息子がマスク無しで働いているではないか。保健所かなんかの指導ってことか。 
 
現場はいよいよ天井を終えて今日から床のフローリング。同時に玄関の上がり框と出入り口下枠、階段等も付けていく。息子がつける部分で相棒が床を貼る。現場は床張りが済むと急に完成後がわかりやすくなる。 
 
天井もだが床は入り口や框など先付けが多い。仕上げ材によって縁切りの枠材を入れたり作り付けの寸法などが出来てくる。だからどこがどのように仕上がるかわかるのだ。壁の工事は最終仕上げと言うことだ。 
 
階段や作り付けが無いのとあるのとでは空間の広さが変わってくる。付くと分かっているのだがどのくらいの圧迫感かはわからない。もちろん設計者は分かってやっているのだが。 
 
規格型の箱型でない部屋などは特にわかりにくい。設計をしていても思い通りにできるのはかなりの経験を必要とする。真四角な箱の組み合わせとは空間認識が異なる。さらに天井高さもある。 
 
経験ばかりが良い設計者の決め手ではない。デザイン感覚とか建築以外の知識は建物の奥行きや深みを変える。一番理解しにくい逆に学びにくいところだろう。少なくとも計算だけで家が建つと思っているとすごく薄っぺらなものができる。


ストーブ置き場

月が変わって師走に突入。浮かれた気分にはなれない。せめてもと行政主導のプレミアム食事券なるものも登場。流行りのgotoなんとかと同じ。飲食店のバックアップなのか持ち帰りの食事券になっている。焼け石に水と思うが。 
 
現場は外部が終了しいよいよ内部に入る。天井からやり始め床を敷き作り付けを終えると壁になる。もちろん漆喰など仕上げの下地なのだが。少しだけ高い天井は空間を広く見せる。ほぼワンルーム形式なので小学生の子供たちには広々している。 
 
小上がりもあって和室兼子供たちの勉強コーナーになっている。45センチ高いので天井が低いとうまくいかない。床下は基礎まで80センチあって収納となっている。琉球畳を起こして下に潜る。6畳ほどあるから結構な収納量だ。 
 
当社には薪ストーブ設置の方が多い。こちらもそうなのだがストーブは土間に置かれる。薪のゴミや灰が散って床が汚くなる。コンクリート土間なら気にする必要はない。ストックの薪も多めにおけるから便利この上ない。 
 
ただ床に段差ができて使い勝手がイマイチなところもある。土間は素足やスリッパでは入れない。リビングに置こうとすると広さが必要になる。今回は玄関土間と兼用で使い勝手は良いと思う。ただどうしても日当たりが良くないところに来る。 
 
吹き抜けを使ってストーブ空間を明るくした。玄関の土間が広いと言うことだ。昔は玄関が広くストーブなども置いてある家が多かった。それの現代版とも言える。来客空間としての玄関と言う考え方を少し変えると使い勝手が良くなる。IMG_1690


コロナの影響

先日の残り雪が溶けて現場はドロドロ。まだ整地が済んでいないから午前中は溶けて歩きにくい。外部の塗装が今日から再開。休んでいた大工が今日から来た。腰を悪くして古傷がぶり返したらしい。 
 
コロナの影響もあって各社とも少なめに推移している。職人不足も持ち直して何とかなっている。また増えてきたら一体どうなるだろうか。景気が良くなれば元の木阿弥になるだろう。 
 
職人の高齢化は着実に進み技能修習も目処がつかない。土工は結構見かけるが大工などの現場はあまり見ない。当社のような仕事は昨日今日の職人では到底無理だ。教えるなんて時間も無いし期待薄だ。 
 
仕事が減って見学会やイベントなどが自粛でできない。となるとどうやって客を集めるか頭をひねっている。展示場がやたらに増えて採算がとれるのかどうか。自宅近くでも見学会があってあまり盛況とは言えなかった。 
 
この状態はしばらく続きそうで資金の乏しいところは厳しい。展示場は土地、建物と総額が大きい。融資で建てるのだが資金が続くのやら怪しい。銀行も経営が厳しく貸し剝がしがあればパニックだ。 
 
何やら2,3年後には相当数の業者が市場から退場することになりそうだ。人口減や高齢化の進行がヒシヒシと迫ってくる。広告を打とうにも採算がとれるかどうか。知名度が上がるとノンビリしたことは言ってられない。