青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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職人不足

朝一番で外構の現場へ行って残材やゴミを引き上げる。インターロッキングを残すのみ。
庭のモミジが落葉して散乱している。ゴミ袋に入れて持ち帰ったが袋で5個はある。
昔だったら道路で燃やして終わりだがアスファルトの上ではマズイ。不便になったものだ。
こう言うときにトラックで現場は役に立つのです。職人に全部やらせたらいくらかかるか。

仲間の同業者と話していたら今年来年は現場がイッパイだと。景気の良いことだと思っていたら大工が足りないからだと。
職人の手配でこなせる現場数が決まる。いつかはと思っても4,5年先だろうと軽く考えていた。
息子も貸してやるとなかなか帰ってこない。猛烈に忙しいとのことで手間賃も上がり気味だと。
それでも職人はおいそれと見つからないようだ。当社も来年は大工のこなせる数しかできないだろう。

息子を中心に手刻みとかこだわった現場が好きな大工を集める。そんな戦略でいたが簡単そうではなくなった。
棟梁である息子が30代で職人たちは60代が主だ。彼らも年金をもらうようになると無理をしたがらない。
それはそうだろう、金があれば誰も働きたくない。住宅会社も職人集めの結果次第でできなくなる現場も出そうだ。
オリンピックも現場が進むか心配されている。現実はもっと厳しそうだが移民でも入れるよりないだろうね。CIMG4132CIMG4127


施工体制

久しぶりに晴れて外の現場は今日から再開。午前中は現場と新しい客の敷地調査。
午後から私用があって夕方戻ってブログ。進んでいない図面描きが今日も遅れる。
図面に向かうとすぐ描き始めるのだがこの頃とりかかるのが遅い。ネットを見たりなかなかとりかかれない。
いいアイディアが浮かぶとどんどん進むのだがそうでない場合は…..。どうもこの頃脳のスタミナが切れたかもしれない。

3年ほど前の現場のクレームに行った。自分が建てたにも関わらず無垢材の真壁の家は綺麗だ。
時間の経過とともに安っぽくなる健材の家に比べると大きな違いだ。床や柱に傷はあるがそれすらも含めても木の家はホッとする。
匂いはまだ木の家の香りが漂う。これがホッとする原因かもしれない。
大黒柱や大きな曲がりは見ただけで家のランクを上げてしまう。細かい瑕疵があっても全て覆い隠す魅力がある。

残念なことにこう言う家作りを知らないで住宅会社などで建てた方もいる。こういう家作りがあったのかと。
ガンガン宣伝して見学会もやればそれなりに客は増えるかもしれない。しかし施工する体制が整っていないのに拡大すると質が落ちる。
大工が足りない、材料がない、現場を管理する時間がない。これが続くとどんどん質が落ちて評判が下がる。
見学会も年に一回くらいしかないし、営業マンもいないので追っかけもない。ただ待っているだけでの仕事は別な意味で当社の施工体制にあっているのかもしれない。


設計者との相性

晴れたり降ったりの安定しない天気。降り続いた雨で外の現場は泥んこ状態だ。
明日からの工事もできるかどうか。午前も午後も事務所で図面やら見積もりやら。
今年の工事は大きいのはないので細々管理が忙しい。業者に催促したり発注手間は小さくてもかかる。

来春からの設計作業が進んで図面が混乱する。物件ごとに分けてある書類が混じると大変だ。
測量図や不動産売買の書類などコピーが沢山ある。設計の初期にはこう言った敷地や土地所有関係が重要だ。
現地調査や場合によっては時間帯別の日影が必要になる。まず測量図などを見て方向や高低を頭に叩き込む。
次に隣地の状況を見る。どの程度、どの方向から影を作るかが大事だ。

都会の狭小地ではこれが一番大事で設計のポイントになる。施主が必要とする時間帯に光が入るように考える訳だ。
デザインとか使い勝手に重点が移っていわゆる設計すると言う家つくりが増えた。設計屋が繁盛するようになった。
設計者と相性が良ければメデタシだが合わないと他に行く。と言うことは設計者を見極めるための根拠がある訳だ。
つまり打ち合わせたり簡単な図面を描いたりする。そこでどうするか決めるのだが結構な時間がかかる。


設計作業

冷たい雨が朝から降って現場は中止になった。ほぼ1日事務所で図面書き。
気温も低めで肌寒い。残った落ち葉がすっかり落ちて冬景色になる。
外の現場工事が少しずつやりにくくなってくる。昨日の日曜は久しぶりにほぼ休み。
昼に少し雑用があった他は自宅でのんびりテレビ。相撲を見ながらボーッと過ごした。

毎月のように新築の設計依頼があって打ち合わせや図面に忙しい。本当に図面描きが苦になってきた。
ざっと5,6軒は進行中だ。もちろん全部決まる訳でないからかなり疲れる。
昨年はさほどでなかったから今年からの傾向だ。春の見学会では久しぶりにたくさんの来場者があったがあの時からだ。
とにかく家つくりのイロハからデザイン、アイディアを聞きたがる。設計事務所によっては契約がなければ図面を描かないのもいる。

打ち合わせが半月ごとにあるので図面をザッと描く。見ながら訂正したりアイディアを出したりする。
早い話が設計作業が進行する。だいたい良いところまで進むと概算の金額を出す。
で、また変更したり完成させる…..とならないのが増えた。これより先は有料だからだ。
ここまで来るのに約3ヶ月かかるがその後は音沙汰なし。この調子だと年に何棟設計することになるやら。


古民家風

朝から現場から電話で打ち合わせ。午前中は新しい客との打ち合わせもあってすぐ事務所へ戻る。
何年か前から来社頂いていた方で土地もメドがつき設計をしたいと。二世帯同居の案もあって時間がかかっていた。
大黒柱のある作り方が気に入っていただいた。来年の予定があってもしかすると息子だけでは間に合わないかもしれない。
今までだって重なることはあったのでなんとか切り抜けたい。午後も以前から縁があった方のところへ顔をだす。

木の家とか自然素材の家はありふれてどこでもできる。そう思っているのは素人の客だけで業界の人間には難しいとわかっている。
特に大黒や曲がりのある古民家風は材料と大工がいないので難しい。当社は両方兼ね備えているので特に問題はない。
年齢層も広範で30代から70代までバライティに富む。好きな方には堪らない家つくりだ。
手刻みで大黒を出来るのは宮大工とかごく一部の大工だけだ。経験のないものには手も足も出ない領域だ。

元大工の工務店の社長などにはできると称して他所に丸投げもいる。手刻み自体も作業場もなくクレーンもない工務店では荷が重い。
まさに口だけと言うことになる。困ったことにフローリングなどの加工業者も廃業が相次ぎできなくなった。
いずれ大工も手刻みができなくなるから古民家風はおろか手刻みの家自体がなくなる。慌ててウリにしようとプレカットでやる業者も出てきた。
梁は集成材、大黒も張り物なんて言う体たらくだ。年々業者が減れば相対的に当社に仕事がまわってくることになる。