青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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検査

晴れたが風があって寒く感じる。大工がサッシの取り付けをする。今日は1階を明日は2階を予定する。明日は午後から中間検査があって金物や壁量の確認をする。同じく瑕疵担保保険の検査も来る。 
 
行政の検査は図面通りかどうかを見る。敷地の隣地からの離れや高さも測る。隣地とのトラブルにならないよう境界の確認には慎重だ。完了検査の時にも再検査する。 
 
日影の問題もあって北側の隣地には制限がある。北側に寄れなくなるのだが高さも制限される。後でトラブルがあった時に行政の検査が通ったかどうかが問題になる。 
 
昔の検査はの日影の検査くらいしかチェックしなかった。今は内装も構造も全て基準法に照らし合わせ厳しくチェックする。こう言う言い方は不謹慎かもしれないが行政に落ち度がなかったかチェックしているようだ。 
 
家が建って何もなければ検査が通ったとは限らない。隣地とのトラブルは境界から日影から果ては視線にまで揉めたりする。隣地と近い窓は目隠しをする必要がある。あるが行政はそこまでチェックしない。 
 
トラブルが増えたのか知らないが行政は関知しない旨の念書を書くのが増えた。お施主様の希望も増えたが隣との工事中の揉め事も増えた。昔のように任せっぱなしはほぼなくなり毎日アレコレと気を配ることが多くなった。


外断熱とサッシ

現場は気温が高いと泥で汚れる。なので現場前はシートを敷き詰めてある。ボードで塞がった現場は真っ暗で今日搬入されたサッシを取り付ける。 
 
年内はボードを貼りサッシをつけて断熱材を貼る。次はエアホール付きの通気胴縁をつける。そして外壁材を貼って仕上がる。正月休みはサイディングを貼るところまではいかない。 
 
サッシの取り付けは外壁や内装の取り合いに気をつけながらになる。特にコーナー部分はサッシ枠が外壁の中に入ってしまう。いわゆる入り込んでしまう。そうならないように少し移動したりサッシを小さくする。 
 
外断熱でしかも通気工法だと外壁は柱から7センチも出る。入り隅の場合は外部が出隅の場合は内部が壁の中にめり込む。現場の大工は常識なのだが設計者には無頓着になりがちな点だ。 
 
在来工法は真壁が基本なので大壁仕様だとサッシや断熱材が邪魔をする。真壁で内断熱だとあまり問題ない。しかし内断熱では真壁だと厚みを取れない。今日では100ミリが最低だが50ミリしか入らない。 
 
柱を太くする方法があるが5寸角(150ミリ)でも難しい。結局外断熱にするのだがサッシ類が変形寸法になる。外断熱と真壁工法は切れない関係になる。まあ性能も良くなるし予算さえクリアすると問題はないのだが。IMG_0230


住む方の視点

昨日は引き渡した現場へ寄った。作り付けのテレビ台が寸法が小さいと。継ぎ足しも作り直しも難しい。で、別な台を作り既存の上に乗せることにした。 
 
これだと将来テレビを買い変えた時に、多分将来は壁掛け式だろうから小さくても良い。被せた台はそのままベンチなり棚として使える。作業場で作るから材料はかかるが早い。 
 
引渡し後しばらくは色々不都合がある。間違いというほどでなくとも不便なことはある。そうした場合に現場で無理やり壊して直すよりは作ったものを搬入したい。 
 
現場も汚さないし職人も楽だし塗装もあるから匂いもする。水性を使うと時間がかかりシンナーだと早い。まあ面倒なことが多い。 
 
見た目やデザイン優先は近頃の家つくりの主流だが住んでからという考えがない。そもそも自分が古い断熱の悪い安っぽい家に住んでいる。最新の流行の家の欠点とか無駄さがわからない。 
 
設計者がいつも新しい家に住めとは言わない。視点を住む方の目で考えるのが大事だ。家に限らずデザイン優先の傾向は強くなった。それをカッコ良いと思うのが増えたと言うことだ。


今後の対策

一段と気温が上がり溶けて現場は泥んこになる。道路側はシートを貼ったのでだいぶ違うが。大工が一人休んで二人になる。OSBボードを貼り終えた。 
 
窓の位置を変えたところがあって壁量計算をやり直し筋違が増えた。ボードは外周全部貼るので中は真っ暗になった。明日はサッシの搬入を予定している。 
 
ボードに穴を開けてサッシを取り付ける。その後に断熱材を張って通気をとってサイディングになる。今回はボードの耐力壁なので筋違は少ない。 
 
年末になって業者が挨拶に来る。業界の話とか他所の動きなどが話題になる。職人不足もあって現場の動きは順調とはいかなかったところが多い。 
 
異口同音にこれからどう対応するか心配をしている。仕事があってもできないものはできない。自社の得意なものとか工期がかからないものとか対策を考えないと。


上棟式

寒さが厳しいが日が出て午後から少しずつ気温が上がる。人数の確保がうまくいって上棟式も間に合った。雪が入らないように早めに外部は塞ぎたい。 
 
大工不足の折から手当たり次第電話をかけまくり人集めた。予想よりも集まって工事も早めに進行する。まあそれはそれでよかったと思っている。 
 
工期は来年春までなので十分に完成する。ただ駐車場とか外構は凍るので問題は残る。天気を見ながらになるが先に引っ越しはありえるかもしれない。 
 
上棟式は当社ではほとんどの方がやる。別に強制ではないが費用もかかる。昔は現場に板を敷いて料理を並べて宴会をやった。今ではほとんどなくて形式的になった。 
 
それでも当社では大工が四方に撒いたり棟札や幣束を飾る。今度も一通り並べて乾杯までやった。お施主様には記念日として記憶に残るだろう。IMG_0222