青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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ソーラー

昨夜雨が降り湿った道路を散歩に行った。所々に水溜りもあってワンコは泥んこになる。事務所で図面の後現場と作業場へ寄る。戻って昼食後に自宅のソーラーパネルを外す。 
 
ソーラーは電気ではなくお湯の方だ。築33年になるが最初から屋根に載っていた。昨年タンクから漏るようになり廃棄を決断した。パネルもおろして屋根も軽くなった。 
 
夏はほぼソーラーだけでシャワーはできた。3人以上になると足りなくなってボイラーを点ける。冬はタンクの湯温が0度以下になることはなかった。天気さえ良ければ真冬でも10度くらいにはなった。 
 
ただタンクの温度は上部のセンサーで測るので下は冷えている。夏は60度以上になっているが下は水だった。300リットルはいるタンクは少なくとも上部で50度くらいあるとボイーラはいらない。 
 
30年以上使って夏のシャワーはほぼ間に合った。ポンプ交換とメンテナンス費用だけだった。今は夏もボイラーを使うし灯油代が月5千円くらいだから33年だと150万円にはなる。工事費が120万円位だったので元が取れたかもしれない。 
 
実は費用や効果の他に屋根の傷みもある。パネルを載せている架台から錆が出て屋根がもらい錆をしている。このまま放置すると穴が開いてしまう。屋根には載せないのが一番だと思う。これが修理する気にならなかった理由だ。


新しい古民家

気温も上がって秋晴れの気持ちの良い一日。地鎮祭があって朝から現場で準備。終わってすぐ遣り方を出したり仮設水道を立てたり。連休中は休みだが来週から地盤調査後に基礎工事開始。 
 
墨付けをする息子は土台の刻み寸法を知っている。図面など見なくても遣り方を出せる。今回は変形寸法が多く刻みは面倒なはずだ。並みの大工なら文句タラタラ不貞腐れてしまう。 
 
職人に限らず自分の能力を超えた仕事はできない。こんな面倒なのはできないと文句を言うか間違って墨を付ける。だからと言って能力に見合ったことばかりさせても伸びない。どんな複雑な現場でも墨をつけれないと棟梁とは言えない。 
 
自分の能力に合ったものしかやらないと器が小さくなる。施主の好みやデザイン上の変形寸法は多い。これからはそのようなものにも伝統的な技術を駆使した墨付けをできないとならない。 
 
そのような高度な技術を持ったところしか生き残れない。スマートハウスなどこれからの住まいは電化が一気に進む。同時にデザインとか性能は画一化に向かう。工業化住宅と言うことだ。 
 
時代が変わっても人と違うものを望んだり地域材とのコラボを望む方もいる。電化とは違う価値観を持つ方もいる。そう言った方に独自の住宅を提示したい。ただの古民家ではなく地域材を使った新しい古民家のようなものを作りたい。当社はまだ発展途上だと思っている。CIMG6896


コストを下げる

今朝は暖かいのでワンコの散歩。最近は昼食後に連れて行くのだが時間があまりない。どうしても距離が短くなりがちだ。晩秋の落ち葉の積もる道路はワンコには嬉しいのかしきりに転げ回る。 
 
午前中は事務所、午後から作業場。刻みは墨付けが終わって加工に入っている。現しの梁とか大黒柱は棟梁である息子の専門。ややこしい仕口ができるのは宮大工だからだ。梁と柱の連結も金物に頼らず雇いサネを入れて固める。 
 
金物だけで作ると完成後に隙間が空いて来る。別に構造上問題があるわけではないが見た目が悪い。キッチリと隙間なく組むのが大工の腕だから手抜きはない。知識のある限りできるものは全てやっている。 
 
加工だけでなく材料にも厳しい。乾燥材は当たり前で狂いやすい材木は弾いてしまう。経営者としてはコストもあるので痛いところだが仕上がりには妥協はできない。サラリーマンには理解できない職人のこだわりだ。 
 
もっと言えばわがまなのだが原価意識はほぼない。可能な限り良い材料と手間をかける。道具から腕から全て違う。仕上がりが良くてコストが下がれば理想だがそうはいかない。 
 
少しでもコストを下げようと丸太買いをしたり大量に買って安くする。資金繰りもあるのでかなり危ない方法なのだが安くはなる。今も自分の山から木を出して挽く予定だ。自分の山だから木の代金はないと考える。 
 
本当はおかしいのだが原価が下がるのは間違いない。色々な努力でコストを下げる。材料費を下げても手間をかけすぎては何にもならない。職人たちに言うのだがなかなか言うことを聞かない。良いものができるから良いかとなってしまう。CIMG6888


計算

午前中は苦手な壁量計算。苦手なのは計算で昔から答えが合わない。小学生レベルの計算が何度やっても同じにならない。摩訶不思議なことだが私がやるとそうなる。 
 
耐震性を見る壁量計算と金物を決めるN値計算が間違う。建築士である以上こんな計算ごときは間違うはずがない。耐震性は2方向からの耐震性を見る。そこがこんがらかる原因となる。 
 
理系人間と文系人間がいるが私は典型的な文系だ。大学ももちろん文系で営業マン上がりで設計事務所なんて縁がなかった。もっとも務まらなかっただろうと思う。 
 
建築は大好きで建材関係の営業をしていた。どうしても設計の道に進みたくて独立した。自分の欠点は承知の上だからよその設計事務所へ計算はお願いしている。間違い防止ですね。 
 
大工用の図面などもしょっちゅう計算が合わないと言われる。構造図面も梁が空中に浮く図面を描く。材料の数が合わなかったり拾い漏れをする。棟梁がしっかりしていれば問題がないのだが何せ親子なので心もとない。 
 
設計事務所などの関係者から言わせれば問題外なのだろう。何で間違うか理解できないに違いない。確認申請でも計算が合わなくて訂正をする。何箇所訂正があるかいつも憂鬱になる。別に訂正すれば良いことなのだが。 
 
計算は不得意でもデザインとかこだわりは他人に負けないと自負している。単なる思い込みかもしれないが他社では不可能かやりたくないことばかりやっている。計算の欠点を技術で補う勢いでこだわる。勢いだけだが。


丸太買い

午前中は会計事務所の来社で事務所。午後から作業場と伐採の現場へ。伐採作業後枝を綺麗に列状に並べて片付けてある。来春には植林を計画している。枝は数年すると腐って土に帰り植林の肥料になる。 
 
近所に大規模に木を伐っているところがある。道路側から伐って沢伝いに崖を降りて行く。当初は松と雑木で細くてチップ用が多い。崖に降りて行くに従い太くていい丸太が出てきた。崖は北側になるので成長が遅い理想の丸太が出る。 
 
積み上げた丸太を見ると杉も赤松も100年ものになる。しかも北側とくれば良い値で売れる。木は日当たりが悪いと成長が遅い。目が積んで建築材としては良品となる。しかも100年ものとなれば尚更だ。 
 
残念なことに売り先は決まっており買うことはできなかった。丸太を積み上げた伐採の現場があれば車を止めて見る。本当に良い丸太は滅多に出ない。殆どは並の丸太ばかりだ。こう言うのは滅多に出ない。 
 
自宅に近いのでチップ用の赤松を切っているのは見ていた。出しやすい道路側はあまり良い丸太はでない。出しにくいところか道路をつけながら出す以外に出物はない。今回は前側を伐ったので崖側も出せた。 
 
こう言うケースは稀だが買うとなると良いものばかりは売ってくれない。不良品抱き込みでの交渉になる。要らないものは誰でも要らないから売れない。逆に小さい伐採現場の方が少なく買うには交渉しやすい。 
 
作業場では加工の真っ最中だがもっと良い材木を欲しい大工が文句を言う。こちらも要らない丸太抱き込みでは在庫が増えるので買いたくない。結局良くないものまで買うから節だらけの材木が出て来る。 
 
不良品も売りたい木こりとの交渉が肝心なところになる。良品を高く買っても不良品込みで全部買っても総額はあまり違わない。余計な在庫を抱えたくないこちらの必死なのだ。結局不良品の扱いが攻防のキモなのだ。CIMG6881