青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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助っ人

昨夜は雨で現場はあちこち濡れていた。日中は晴れて暑い一日。午前中は材料の配達と加工の手伝い。月曜から応援の大工が来るので下地材とか加工しておかないと仕事がなくなる。 
 
応援の大工は住宅会社の仕事をしているが空きが出た時に手伝いに来る。肝心なところはできないが下地とか外壁張りとかを頼める。当社の常雇がいれば良いのだが残念ながら今はいない。 
 
手刻みとか現しとかの現場になればそれなりに経験と腕がないと仕事ができない。誰でもできることが少ないので腕が達者でないと雇えない。一人でも現場は進まないので相棒は必要だ。 
 
何年かいたのだが好きでないとできない。難しいのと体力がいる。プレカットは体力の負担も少なくやることも標準化されている。言い方は悪いが楽なのだろう。しかも年中仕事が切れない。 
 
ここ数年職人不足はさすがの住宅会社でも現場が遅れている。空きが出る職人も出て来た。アルバイト気分で仕事をさせるつもりはないが楽な仕事もある。難しい部分はもちろん息子がやるので助っ人も必要だ。 
 
リフォームの現場も若い者が休んで棟梁一人。家族サービスなのか休むこともある。職人も少しずつ変わって行くのだろう。棟梁は私より2歳下だが見た目はずっと老けて見える。なり手がない時代なのでこれからどうなるか見ものだ。 CIMG7534


養生

今朝一番でリフォームの現場へ配達。会計事務所の来社で午前中かかる。午後からまたリフォームの現場へ行き明日の資材の打ち合わせ。新築の現場行くと足場の養生ネットが貼られたので柱に養生をする。 
 
建て方以来柱はむき出しのまま立っている。現しなので養生をしないとならない。大工が一人なので私が全部の柱に養生をかぶせる。これで間違ってぶつかっても傷がつかない。 
 
プレカットで大壁仕様だと柱は原則見えなくなる。多少傷がついても問題ない。だから職人たちも気楽に仕事ができる。ところが当社に来るとほとんど現しなのでぶつからないように気を使う。 
 
それだけでも仕事のスピードが違って来る。荒っぽい仕事はできない訳だ。職人の側から言わせると時間がかかり手間賃から儲けが出ない。つまりやりたくない現場と言うことになる。 
 
もちろんそんなことは百も承知で今までやって来た。手間賃もそれなりに払っているし安く請け負っている訳ではない。利益云々よりもそう言う家でないと困る方のために建てている。単に利益追及なら向いていない現場だろう。CIMG7537


自由な工法

少し曇りがちだったがなんとか晴れる。リフォームの現場と新築の現場へ行ったり来たり。倉庫へも2度ほど引き取りに行く。足りない材料を買ったりしているうちに一日が終わった。 
 
新築の現場は大工が息子一人なので月曜日の検査に間に合うように進める。中間検査と瑕疵担保の躯体検査がある。それぞれ別に検査官が来て検査がある。中間検査は通称金物検査と呼ばれそのチェックのためにやる。 
 
基礎の配筋はすでにできているので写真を提出する。高さとか離れを計り図面と照らし合わせる。中間検査があるのは100㎡を超える2階建て以下の建物だ。普通の住宅であれば100㎡以上は検査がある。 
 
概ね屋根ができて金物が付いた頃に受ける。高さと隣地からの離れが測れるからだ。年々厳しくなって高さや離れが10センチ以下の誤差でも訂正させられる。昔だったまあなかったことにしていた。 
 
中間検査が済めば完了検査になるがどちらかと言えば中間検査の方が厳しい。是正ができるからだろう。完成してからでは遅い。なんらかの指摘を受けることも多い。手抜きをしている訳ではなく法が変わる場合もある。 
 
プレカットの現場に比べ手刻みは複雑な構造が多い。自由に作れるから手刻みにする例もある。やはりプレカットでは自由度が違う。原則在来の手刻みでは構造材さえあればどんな大きな空間でも作れる。それが良くて手刻みにする方も過去にいた。CIMG7531


喜ばれるリフォーム

天気予報通り朝から雨。午前中は中間検査に備え図面のチェック。午後からリフォームの現場へ材木を搬入、その後新築の現場で筋違のチェック。数量と位置を図面と照らし合わせる。来週早々にも検査ができそうだ。 
 
リフォームの現場は床と天井が終わって出入り口の内法をつけていく。それが済むと壁を作り同時に外壁側にサッシを取りつける。これからが難しいところにかかる。 
 
今日までが下地を作る感じでこれから仕上げの見せ場にかかる。付け柱と内法を付けて腰板を貼る準備をする。新築ではないので本物の柱ではなく大壁の下地に付け柱をする。柱に見せる訳です。 
 
古民家リフォームのやり方で漆喰仕上げや腰板を貼ると本物そのものだ。もちろん建材とか貼りものではない。構造材だけが古い部分でその上に本物の柱をつける。寸法は薄いが本物には違いない。 
 
リフォームの難しさは既存の構造を生かしながら間取りを変えることにある。少なくとも見た目だけだとどう見ても新築である。サッシや床壁天井は新築と同じものだし仕上げ方も一緒だ。 
 
ただ基礎はそのままなので決定的に間取りを変えることはできない。壁を取り払うとか窓を大きくして対応する。そこに少し本物のカウンターや上がり框をつけるとどう見ても新築になる。 
 
本物なのか偽物なのか判断に迷うが見た目を劇的に変えることは確かだ。お施主様が一番気にいる部分だろう。今のプリントベニアやクロス張りを漆喰と本物の板で仕上げる。予算も見た目も喜ばれるリフォームになる。


合板下地

少しだけ曇りがちで気温も低く作業には最適。新築の現場は応援の大工が減って代わりに板金屋が入る。フェルトを貼ってしまえば雨が降っても大丈夫だ。採寸をして加工をして屋根を葺く。 
 
リフォームの現場は天井が終わって床を貼る。明日の雨を見越して朝のうちに搬入しておいた。養生とフロアボンド、ステープルを用意した。フローリングは下地に合板を張ってフロアタッカーで留めていく。 
 
昔はフロアネイルで打って留めたが今はホッチキスの針のようなネイルでやる。フロアボンドをつける条件で細いステープルで打ち込む。コの字型の針なので十分に効く。昔なら釘で留めると言う感じだった。 
 
合板下地が一般的になってこのような機械が普及した。作業も楽だし早い。合板は根太や火打を省略することなのでさらに早くなる。一応計算上では強度があることになっている。 
 
合板を使うと言う前提なので自然素材にこだわる方には向いていない。昔風に根太に釘留めだと年月で緩んで床なりが出やすい。フローリングも40ミリと厚いものを使う。しかも根太、火打を入れたり手間もかかる。 
 
今では相当無理な工事をすることになりやすい。コストも跳ね上がるし現実的ではない。フローリングの種類も杉とか限られたものしか使えない。リフォームなどには全く向いていない。今回は合板下地で栗のフローリングを貼ることになった。