青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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自由な工法

少し曇りがちだったがなんとか晴れる。リフォームの現場と新築の現場へ行ったり来たり。倉庫へも2度ほど引き取りに行く。足りない材料を買ったりしているうちに一日が終わった。 
 
新築の現場は大工が息子一人なので月曜日の検査に間に合うように進める。中間検査と瑕疵担保の躯体検査がある。それぞれ別に検査官が来て検査がある。中間検査は通称金物検査と呼ばれそのチェックのためにやる。 
 
基礎の配筋はすでにできているので写真を提出する。高さとか離れを計り図面と照らし合わせる。中間検査があるのは100㎡を超える2階建て以下の建物だ。普通の住宅であれば100㎡以上は検査がある。 
 
概ね屋根ができて金物が付いた頃に受ける。高さと隣地からの離れが測れるからだ。年々厳しくなって高さや離れが10センチ以下の誤差でも訂正させられる。昔だったまあなかったことにしていた。 
 
中間検査が済めば完了検査になるがどちらかと言えば中間検査の方が厳しい。是正ができるからだろう。完成してからでは遅い。なんらかの指摘を受けることも多い。手抜きをしている訳ではなく法が変わる場合もある。 
 
プレカットの現場に比べ手刻みは複雑な構造が多い。自由に作れるから手刻みにする例もある。やはりプレカットでは自由度が違う。原則在来の手刻みでは構造材さえあればどんな大きな空間でも作れる。それが良くて手刻みにする方も過去にいた。CIMG7531


喜ばれるリフォーム

天気予報通り朝から雨。午前中は中間検査に備え図面のチェック。午後からリフォームの現場へ材木を搬入、その後新築の現場で筋違のチェック。数量と位置を図面と照らし合わせる。来週早々にも検査ができそうだ。 
 
リフォームの現場は床と天井が終わって出入り口の内法をつけていく。それが済むと壁を作り同時に外壁側にサッシを取りつける。これからが難しいところにかかる。 
 
今日までが下地を作る感じでこれから仕上げの見せ場にかかる。付け柱と内法を付けて腰板を貼る準備をする。新築ではないので本物の柱ではなく大壁の下地に付け柱をする。柱に見せる訳です。 
 
古民家リフォームのやり方で漆喰仕上げや腰板を貼ると本物そのものだ。もちろん建材とか貼りものではない。構造材だけが古い部分でその上に本物の柱をつける。寸法は薄いが本物には違いない。 
 
リフォームの難しさは既存の構造を生かしながら間取りを変えることにある。少なくとも見た目だけだとどう見ても新築である。サッシや床壁天井は新築と同じものだし仕上げ方も一緒だ。 
 
ただ基礎はそのままなので決定的に間取りを変えることはできない。壁を取り払うとか窓を大きくして対応する。そこに少し本物のカウンターや上がり框をつけるとどう見ても新築になる。 
 
本物なのか偽物なのか判断に迷うが見た目を劇的に変えることは確かだ。お施主様が一番気にいる部分だろう。今のプリントベニアやクロス張りを漆喰と本物の板で仕上げる。予算も見た目も喜ばれるリフォームになる。


合板下地

少しだけ曇りがちで気温も低く作業には最適。新築の現場は応援の大工が減って代わりに板金屋が入る。フェルトを貼ってしまえば雨が降っても大丈夫だ。採寸をして加工をして屋根を葺く。 
 
リフォームの現場は天井が終わって床を貼る。明日の雨を見越して朝のうちに搬入しておいた。養生とフロアボンド、ステープルを用意した。フローリングは下地に合板を張ってフロアタッカーで留めていく。 
 
昔はフロアネイルで打って留めたが今はホッチキスの針のようなネイルでやる。フロアボンドをつける条件で細いステープルで打ち込む。コの字型の針なので十分に効く。昔なら釘で留めると言う感じだった。 
 
合板下地が一般的になってこのような機械が普及した。作業も楽だし早い。合板は根太や火打を省略することなのでさらに早くなる。一応計算上では強度があることになっている。 
 
合板を使うと言う前提なので自然素材にこだわる方には向いていない。昔風に根太に釘留めだと年月で緩んで床なりが出やすい。フローリングも40ミリと厚いものを使う。しかも根太、火打を入れたり手間もかかる。 
 
今では相当無理な工事をすることになりやすい。コストも跳ね上がるし現実的ではない。フローリングの種類も杉とか限られたものしか使えない。リフォームなどには全く向いていない。今回は合板下地で栗のフローリングを貼ることになった。


ビフォーアフター

先週の暑さから今日は多少気温が下がった。朝晩は半袖には少し寒い。一日あっちこっちの歩き回ってあっという間に日が暮れた。午前中青森県の林業振興課の担当の方が現場にお見えのなった。 
 
毎年恒例の県産材を使った家のコンテストがある。今年からリフォーム部門も新設されて応募の依頼だった。過去にも何回か応募したが参加のみで入賞ならずだった。 
 
今回はリフォーム部門があるので古民家リフォームを出してみたいと思っている。新築需要の低下と増えたリフォームを考えれば部門新設は当然かもしれない。個人の金融資産の8割は55歳以上という時代である。 
 
一口に高齢者と言っても定年間近の60歳前後もいれば75歳以上の方もいる。リフォーム需要の主役は定年組みと60代になる。資金的な余裕と長めの老後に備えるので大掛かりになる。 
 
60代はまだ高齢者と言うには若すぎる方もいる。どちらかと言うと高齢者見習いと言う感じだろうか。趣味やもちろん仕事も現役の方も多いだろう。来るべき老後に備えるためと築25年を経過して現実的に直す必要に迫られる。 
 
新築と違い規模金額が様々だ。いくらかかるか見当がつかない。そこに自分のこだわりとか趣味を住まいに求める方も増えた。若い時からファッションとか車にこだわってきた年代である。 
 
そう言った元に戻すのではなくガラッと変えるようなリフォームを期待する。長く続いているテレビのビフォーアフターの世界だろう。ある意味では新築よりも難しい設計でもある。ベテランにはむいた仕事になる。CIMG7521


上棟式

暑い一日でその上快晴ときてすっかり日焼けした。お施主様のご家族と大工たちで上棟が執り行われた。本当は屋根をかけるところまで行きたかったが半分で終わった。来週も応援を頼んで屋根まで完成させる。 
 
現場搬入から上棟までこんなにお天気に恵まれたのはかってなかった。大概は何日か雨に当たって柱や梁にシミがつく。これをサンダーという機械で削らないとならない。 
 
雨だけでなく昨日のような風も大敵で急激に乾燥して割れてしまう。気温が高くて風になるとさらに乾燥しやすい。これだけはなるようにしかならない。あとで補修が必要になる訳だ。 
 
当社では毎回上棟式は執り行っている。お施主様には多分一生に一度の経験で多額の債務を背負う。そのような一大事を簡単にすませないようにと思うからだ。他所では上棟式を行わないところも増えていると聞く。 
 
自分たちの工事の都合優先と言うことだろう。都合よく上棟に間に合わないとか天気で遅れることもある。そんな面倒なことはない方が簡単だ。お金もかかるし無駄だと言うことだろう。 
 
地鎮祭、上棟式の両方をやらない方もいた。お施主様の信念だから言うこともないが滅多にないチャンスだとは思う。今回は若い夫婦なのでこれからも長くこの家に住まうことになる。何かのけじめがあっても良いとは思う。CIMG7504