青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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仕上げ方

今日も大工、塗装、電気、給排水…..業者がいっぱい。コンセントがつかない、給水管がはみ出る。板が割れて使えない。…..もう問題だらけです。あっちでに電話、こっちに引き取りで大忙しです。今頃の現場はいつもそうなのですが。 
 
よせば良いのにカップボードを手作りすることにした。材料の天板がないのに決めたから探すのに苦労する。何箇所か電話しまくりどうにか目処がついだ。欅なら在庫があったにもかかわらず栗で作りたくなった。お施主様も栗の提案に満足してもらったし後には引けない。 
 
本当に良い家を作るには設計もだが最終の仕上げがモノを言う。材質や仕上げ方、そしてもちろんデザインの設計。同じ腰板でも部屋によって材質や同じ材質でも木目で変える。杉の板張りでも柾目と板目、赤身と白太。揃えるだけでだいぶ印象が違ってくる。 
 
材料を買うときに多めに買って揃えるのだが残り物がひどくなる。だから部屋によって見えない部分とか板を揃えるようにする。大工も心得たもので言われなくともやるべきことはきちんとやる。そう言うところが最後にきちんとした家になる原因だ。 
 
見学会で客がどこがとわからなくても全体にしっかりした感じはわかる。ここが違うとわからなくても他所と少し違うとわかるのだ。板の貼り方とか小さなことの違いだ。そう言うポイントはいくつかあって常に気を配っている。パッと見の派手なデザインとは違う一味の違いだ。 
 
一番わかりにくい手法で建てているが一般受けしないやり方かもしれない。コンテストやそう言った類のものにも縁がない。しかし住んでお施主様がわかればそれで良いと思っている。別に負け惜しみではなく見た目と住んで良いものは少し違うと思っているからだ。CIMG5932


キッチン

昨夜のみぞれが雪に変わり少しだけ積もった。朝一番で運ぶ荷物があって現場へ持っていく。すぐ作業場へ戻り材木を探しに製材所へ。在庫が切れていて他所から買うことになった。なんだかんで昼までかかって昼食に自宅に戻る。すぐ作業場へ打ち合わせに行く。そのまま現場へ行ってキッチン製作にあれこれ手伝う。 
 
仕上げの域になるといつも忙しい。細々と指示する箇所があってこちらも気になってつい現場に張り付くことになる。今回はキッチンも作るので材料の手配から寸法の確認までこちらも気が抜けない。IHヒーターや水栓、排水、もちろん高さや寸法と全てこちらで指示しないと製作できない。 
 
既成のキッチンなら何も知らなくても勝手に組み立てる。IHヒーターが入らないとか配線スペースがないとかなんでもお任せでできる。自分で製作するすべての寸法が把握できないと作れない。ヒーターを埋め込むのにいくらの穴があって深さはいくらで電気はどこから結線するか。 
 
その前にお施主様の希望高さとか寸法が決まらないと作れない。その寸法も既成のように選ぶのではなく自分の好きな寸法でできる。好きな寸法と言っても使い勝手などは主婦の方でないとわからない。いや主婦により様々で個性がある。 
 
それらを把握しながらなおかつデザインや使用感を考えていく。多少慣れが必要で経験がないとあちこち問題だらけになってしまう。過去には家具屋とか建具屋に作らせたが細部の作り込みはいいのだが全体が綺麗に行かない。 
 
職人独特のこだわりや癖があって全体のバランスとかデザイン的なものはうまくない。結局箱を作るのは大工でもできるし引き出しや建具は専門家に任せる。どんな板を使ってどう作るかはこちらのセンスでできるからその方が上手くいく。 
 
こう言うことは何度か経験を積んでわかることばかりだ。コストも含め何を使って誰に作らせるかが大事なことだ。前からやっているのに上手くできるようになったのはかなり後のことだ。これも一種のノウハウでもある。CIMG5928


職人を継ぐ

今日は珍しく冷たい雨。外部の工事は中止で大工が5人で仕上げを急ピッチ。新しくきた大工は親子。と言うことは現場は私のところとふた組の親子が働いている。今週中にめどをつけようと大工も最終の仕上げに精を出す。 
 
実は応援の大工は建て方の時も2日ほど来てもらっている。その後市内の小学校の現場へ行っていたが終わって次までが空いた。で、急遽手伝いにきてもらったと言うことだ。こちらもピッチを上げたいと思っていたいところで助かった。 
 
何かと職人不足の折で親子となると珍しい。4,5日前まで来ていた大工もここへは来なかったが息子が大工だそうだ。親子で職人は昔は普通だった。近頃は親が継ぐのを勧めないのが増えた。安定しないとか安いとかまあ様々だ。 
 
私の同級生たちは中学卒業後職人の道を選ぶのは大勢いた。親の仕事と言うことでなくとも多かった。手に職とか地元で働けると言うのが普通だった。その年代の親が子に職人の道を勧めないのがけっこういる。 
 
自分が中卒で職人以外の世界を知らずに一生を終わることに疑念があるのだろうか。同級生と話して感じるのだがサラリーマンのように安定した職業に強い憧れを抱いている。言い過ぎかもしれないが気楽に稼げると勘違いしている部分もある。 
 
サラリーマンも経験したので自営や職人とどちらが気楽とか思わない。どの道も厳しいし向き不向きはあっても気楽なものはない。特に職人だけが損をしているとも思えないしサラリーマンだって相当きつい。肉体的に楽とか精神的にはハードな部分があるのを職人しか知らないものは分かっていない。 
  
親が職人で子が公務員とかになっても口の利き方から付き合いのノウハウはほとんどない。だから鬱になって休んだりかなりいる。親も家内も娘も公務員なのでそう言う類の話はよく聞く。親の育て方の影響は相当あって子は親の仕草とか口の利き方を学んでいる。 
 
そう言う意味で職人を継ぐのは子にとっても良いことだと思う。トラックとか作業場とか道具まで引き継げるなら助かるだろう。さらに親が教えることができるなら最高だろうと思う。他の道を勧めても子がついてい行けないなら不幸なことだ。その後職人として継ぐのもまた多い。
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塗装

今日も現場は大にぎわい。大工、板金、塗装、煙突工事と車は溢れ建物内には人が溢れる。仕上げ工事が近くなると大工仕事が急ピッチで仕上がる。午前と午後では見た目がだいぶ変わる。塗装と板金は外部だが薪ストーブの煙突が内部も半分ほど仕上がる。
 
外部塗装はほぼ終わりコーキングとか細部の仕上げになる。来週後半には内部塗装も始まる。次は漆喰になるがこれが時間がかかる。しかも硬化の時間がもあってすぐ器具付けができない。内部はクリアのニス仕上げになる。 
 
昔の鉄道の車内の木部仕上げはニスだった。時間の経過と重ね塗りで飴色になって風格がある。早く乾くラッカーやウレタンが主流だがニスも根強い人気がある。価格が比較的安いのとアルコールの揮発で仕上げるのでシンナーを使わない。 
 
今は水性ウレタンも出て学校とかは指定になっている。夏ならいいが乾くのにすごく時間がかかってコスト的に高くつく。いずれ現場でシンナーが使われなくなるのはすぐだろう。働く職人たちのためにも良いことだのだろうが。 
 
大工たちは階段や腰板に取り掛かり今週中でいいところまで行きそうだ。4人体制で一人がキッチンの製作に取り掛かる。うまくいけば今週で大所は終わり補修とか家具だけが残る。息子ともう一人が階段や家具の専門で残りが板貼りになる。 
 
お施主様にも来月中の完成を言われており結構気にはしている。気にしているなんて悠長なことを言っている場合ではないがだからと言って端折る気もない。いつものやり方で一生懸命やるだけだ。CIMG5910


漆喰

朝から現場へ行く。今日は他所へ手伝いに行って3人しか来ない。いきなり前の日に通告だからどうしようもない。強制的に引き留めることもできない。その代わり他所にいる大工にも声をかけたりできる。お互い様ということだ。 
 
第二土曜日なので休みの業者が多い。もちろん建材店とか材料屋も同じだ。親子でやっている建具屋のところへ寄り打ち合わせ。こちらの希望とお施主様の要望を伝えて材料とかの調整をする。材料がないのに注文を受けたりするすると困るからだ。 
 
なんだかんだと人手不足と言いながらどこも忙しい割には儲からないとこぼす。私のような元請け業者は仕事そのものが減っている。代わりの業者が繁盛しているってことだが職人の側から見れば仕事がどこから来るかの違いだ。引退する職人が出て消化しきれないところもあるのだ。 
 
今の現場は大工がもう少しで目処がつく。その後は塗装をして漆喰になる。漆喰が済めば一斉に仕上げになる。つまり完成する。肝心の漆喰がいつになるかまだ連絡がこない。貴重な左官職人はもちろん激減で多分集めるのに苦労しているだろう。 
 
以前の現場で左官を岩手の業者に頼んだら岩手県北から集まってきた。そのくらい職人がいないのでかなり遠くまで声をかけるらしい。ここの現場は最低4,5人いないと一ヶ月以上かかる。それでは話にならないからなんとか5,6人集めてくれと言ってはある。 
 
左官は修業もかかるし教えるのも少ないから今後も激減は変わらない。一人でやっているのもかなりいるが集めるのも大変だ。一人の気楽さに慣れて組みたがらない。全て漆喰の家は手刻み以上に難しくなるだろう。CIMG5901