青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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石場建て

今朝早くから雨が降った。日中も湿っぽいがほとんど降らない。基礎工事が続く現場では型枠付けが始まり明後日の打設に間に合わせる。土曜の午後から打設なのでアンカーボルト位置を指示する。 
 
アンカーボルト位置は土台の継ぎ手位置で決まる。アリ継の男の方にアンカーを打つ。継ぎ手のないところは両端と真ん中に入れる。大工の刻み次第で位置が決まる。手刻みは時間がかかるので普通は基礎の遣り方の頃はできている。 
 
今回も詳細な位置図面を基礎業者に渡す。継ぎ手はアンカーボルトで締め付けることで強度を増す。昔は石の上に載せたので金輪とか追っかけ栓継などで繋いだ。今でも使う大工もいる。 
 
土台の下はコンクリート製の基礎に緊結すると基準法で定められている。石に載せる方法は確認申請を取るのがすごく難しい。石場建てと呼ばれるこの方法は昔は普通だった。地震の際は動くので家が壊れたりする。 
 
反面床下がオープンなので通気が良く壊れても修理しやすい。今でもこれが一番という伝統構法をウリにする工務店もある。明確な基準法違反になるので限界耐力計算で構造安全性を証明しないとならない。 
 
この計算は構造専門の一部の設計士しかできない。費用と時間を考えると非現実的なやり方ではある。神社仏閣ならいざ知らず普通の住宅に用いられることは稀だろう。CIMG7398


コンクリート打設

今朝早く雷とともに強い雨が降った。午後から基礎の打設を予定していたので雨は困る。幸いなことにその後晴れて打設には支障がなかった。今日はベース部分で明日からまた型枠をつけて縦の部分をうち継ぐ。 
 
生コンは気温や天気で呼び強度やスランプが変わる。夏は強度が低くスランプを固く打つ。冬は逆に強度を上げスランプをゆるく打つ。今回は21N/mm2で打った。 
 
圧送車にミキサー車から入れて長いホースのようなもので現場打ちをする。バイブレータで隅まで締め固めるようにして流す。あまり長くかけすぎないように時間で終わるようにかける。流したコンクリートはコテで撫でて均して仕上げる。 
 
作業場ではアルバイトを雇って材料を上の製材所から下ろした。間柱とか下地材、造作のカウンター材などを上棟前に作っておく。建ててから現場を抜けてやるより効率よくできる。応援の大工が増えたりしても対応できる。 
 
職人不足の時代なので常に雇える大工は少ない。人数が必要な時には応援の大工を集める。昔は常に一定の人数を置いたものだが今は難しくなった。棟梁をやる大工がいて応援は必要な時に集めることが多くなった。 
 
人数が多いと仕事が切れた時に探すのに苦労する。最近フリーであちこち手伝いなどをする大工が増えた。特に年配の大工はゆっくり仕事をしたがる傾向がある。そういう大工を何人か集めて現場をやることが多くなった。CIMG7390

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瑕疵担保責任

初夏の陽気が気持ち良い一日。現場は配筋の検査を受ける。基礎の鉄筋の位置とかピッチ、高さをチェックする。明日予定だったが早まって今日になった。この検査は瑕疵担保責任保険のための検査で確認申請とは違う。 
 
行政の中間検査は別にあって基礎配筋は写真提出になる。中間検査は躯体の金物とか構造を検査する。基礎配筋も検査項目なのだが写真提出になる。だから瑕疵担保責任の検査とは別に写真を撮っておかないとならない。 
 
瑕疵担保責任保険は義務なので新築であればすべてかけることになっている。検査は基礎配筋と金物、完了検査になる。合格すると保険証が送られてくる。これで10年間有効の瑕疵があった場合の保険がかかることになる。 
 
検査は基本的に受託を受けた業者が現場に来る。設計事務所とか確認申請の機関などが多い。いつもお願いしている設計事務所に依頼して申し込みとか手続きをする。同じところだと検査の日程とか現場の都合で変更があった場合など融通が効く。 
 
新築は瑕疵担保とか労災とか行政などの手続きとか許可申請が多い。独立した30年前には考えられないほどお金がかかるようになった。問題が発生するたびに対策を立てるがすべて役所がらみの所の仕事が増えていく。公務員や似たような職員が増えるのも道理だ。 
 
意地悪く考えると天下り先を作っているようにも見える。独占的な機関なので仕事は安定的に入って来る。形は民間のような会社組織だが社長は天下りが来る。下受けの仕事をもらう設計事務所などはこれで食っているところもある。CIMG7383


タケノコ

自宅周辺は田植えも済み新緑に映えて一年で一番美しい。午前中は葬儀があって午後から作業場と現場へ。構造材の刻みが終わって仕上げ材と小割材の加工に入る。上の製材所にあ預けてある在庫をリフトを借りて下ろす。 
 
リフォームもあるのでその加工もしないいけない。必要な材料を下ろして選定して加工する。幅や厚みを大きく挽いて乾燥して置いたものを挽き割ったりカンナをかける。 
 
昨日は午前中打ち合わせがあって午後からいつもの温泉に行った。ほぼ毎週のことで一緒になる仲間もできていくだけで楽しい。帰りに産直の店に寄って野菜などを買う。 
 
昨日事務所の小さな庭をのぞいたらタケノコが出て来た。黒竹を自宅から持って来て植えたら2,3年で見事な竹林になった。毎年タケノコが10本ほど出てくる。あまり伸びすぎないように一定の高さで切っている。 
 
タケノコは成長が早くて1日で10センチぐらいは伸びる。朝と夕方でもかなり違う。勢いがつくとあちこちに伸びるので一定のところで止めないとならない。事務所は周囲がコンクリートのところなので心配ないが。 
 
昨年移したハスカップを枝詰めをして植えた。詰めた枝を適当に地面にさして置いたら芽が出た。本当に適当に挿しただけなのにすぐ出てくる。生命力が強いハスカップだが今まで10年くらい実がつかなかったのが不思議なくらいだ。CIMG7358

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地元の木

暑いとは言えないが初夏の気持ち良い天気。基礎が掘削が済み砕石敷均しまで来た。来週から鉄筋組みになり木曜あたり配筋の検査を予定する。検査が済むと型枠をつけコンクリートを流し込む。 
 
大工は梁材の加工が終わって仕上げに入る。仕上げはサンダーをかけてラップを巻く。構造材の加工はほぼ終わり間柱とか屋根垂木などの加工になる。最後が外壁の唐松の板の加工になる。 
 
昨年11月に製材して乾燥中だ。唐松はヤニ分が多く硬くて割れやすい。中心にヤニ壺があってそこに当たると出て止まらなくなる。しかし外壁材として考えた場合は雨に強いとも言える。 
 
加工はヤニがカンナやサンダーに付くのでやりにくい。サンダーは目詰まりをするしカンナも切れなくなる。唐松の特徴に捩じれやすいと言うのがある。成長する時に捩じれながら伸びるからだが乾燥すると割れが入りやすい。 
 
もちろん中心部の一部がなるだけで全てなるわけでは無い。太い丸太で中心部を入れない板取りをすればいいだけだ。今回のカラマツは私の山から出した60年ものだ。直径も50センチ以上あっていい板が取れた。 
 
土台と梁材、外壁の板と全て間にあった。杉も伐ったので柱材もほとんど地元の木で作ることになる。正真正銘地元の木で建てることになる。CIMG7122