青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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鎮め物

昨日よりも曇って午後から小雨が。地鎮祭のの時に預かった鎮め物を家の中心の基礎の下に埋めた。基本的には大黒柱があればその下に大体中心のあたりの基礎の下に埋める。 
 
昔は封筒に入ったものや剥き出しのものもあった。この頃は木の箱に収めた立派なものが多い。箱のまま埋めるが中には鉄でできた人型が入っている。 
  
上棟祭もやらないところも増えた。そんなにあることでもないので私的には勧めている。一度凝った方がいて屋根に吹き流しと破魔矢をあげ屋根から餅を撒いた。もちろんその夜は職人共々飲めや歌えやの宴会になった。 
 
あくまでお施主様の意向なのでどこまでやるかは様々だ。大体飲むのが好きな方は飲む機会を持ちたがるようだ。式をやって折を配るパターンが一番多い。 
 
当社では基本的に棟札を作り上げている。これも自分で書く方もいるしこちらで書く場合もある。大黒柱か無い場合でもメインの柱には紅白を巻く。これが上棟式では一般的だろう。
 
一生に一度の家つくりである。何か記念になるものやイベントくらいはあったほうが良い。そう言うものも含めて家つくりだと思っている。CIMG7351


建て方

下水工事も今日で終わって基礎工事開始。ごちゃごちゃした現場も明日から業者が減る。約3週間ほどを予定しているが途中雨があれば遅れる。完成と同時に建て方開始。材料の手配と業者の手配に綿密な打ち合わせをする。 
 
リフォームの現場があって大工を頼んでいる。上棟の前の2,3日はこちらの現場に集中する。建てる時は一気に屋根まで行かないと柱などは雨に当てられない。濡れると乾いてから型がついて手直しが大変だ。 
 
昔と違って柱にはラップを巻いているが強い雨だと染み込む。昔はとの粉を塗って紙を巻いて雨と汚れを防いだ。紙は濡れると破れるし風に当てると乾燥して割れる。ラップの方が割れにくい。 
 
真壁の家は雨にも風にも当てられないのでさっさと屋根を葺き外部を塞ぎたい。6月は梅雨の時期でもあるし風よりも雨の心配をしないといけない。仕上がった柱は赤ちゃんの肌と同じでデリケートだ。 
 
手刻みの家では上棟が一番大変だ。材料の搬入から組み立てまで予定通りいかない場合が多い。天気の心配から始まって大工の人数や同時に入る業者の手配までかなり神経を使う。これが済むといつもホッとする。 
 
何と言っても施主様も一番最初の我が家とのご対面になる。思ったイメージと違うのは大概の施主に共通する。図面を見てわかるのはプロだけで素人には難しい。時間の経過でだんだんと理解していく方が多い。CIMG7341

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キノコ採り

2,3日続いた良い天気も午後から曇ってきた。気温も下がって作業をするにはちょうど良い。作業場の周辺が草が伸びて見苦しいので刈った。崖の中腹に建っているので崖の上を刈り込むことになる。 
 
今年の冬に作業場の向かいの崖工事をした。同時に伐採があってずいぶん明るくなった。作業場には日が当たらないところがあったのにもろに当たるようになった。と言うことは草が伸びやすい。 
 
ただの草ならどうってことはないが灌木類も伸びて来る。草刈機で刈れるギリギリの太さで新しい刃に交換して刈った。これを逃すとチェンソーの出番になる。で、今日刈り込むことにした。 
 
汗をかきながら何とか刈り込んだ。刈った草はそのまま放置して乾燥させてから片付ける。昔なら火をつけて燃やしたろうが今時そんなことはできない。今までは年に2回ほどだったが今年はもっと増えるだろう。 
 
作業場の周辺の崖にハタケシメジが生える。草を刈って明るくするとたくさん生える。わざわざキノコのために草を刈るほどだ。伐採もしたのでずいぶんと明るくなって今年はたくさん生えると楽しみにしている。 
 
作業場周辺ではあちこちで取れるらしく誰も取っている人を見たことがない。自宅周辺でも簡単に取れるので興味が薄いのだろう。作業場のところでキノコ採りをしているのを見たことはなかった。今年はどうかわからないが。


上棟式

昨日にも増して暑い。作業場では大工が3人で刻みの真っ最中。構造材がもう少しで終わって外壁とか内法などの加工に入る。梁材も人数がいる時でないと加工がやりにくい。動かすのも加工するのも力がいる。 
 
一人はサンダーがけに専念し加工は二人でやる。どちらかと言うと加工の方が大変で技術もいる。仕上げのサンダーがけが終わるとラップで包み急激な乾燥や雨のシミなどを防ぐ。 
 
昔は紙で包んだが今は安くなったラップを使う。梱包するときもバンドやロープでなくラップで包むような梱包をする。紐やバンドの痕もつかないし埃も防げるし普通のやり方になった。 
 
上棟日が決まると逆算して搬入日を決める。搬入日の前には当然だが基礎工事が終わらないとならないし足場もかける。全て上棟日から決めていく。 
 
プレカットの現場だと上棟式はほとんどやらない。自由に現場の都合で日程が組める。建材などもメーカーから直送が増えて工場から直接現場搬入となる。日程は厳格で変更もできないし下ろす時に手伝わないと持ち帰ったりする。 
 
サッシ、断熱材、合板などが同じ頃入って来る。上棟前後に集中するのでその頃現場に誰かいないとならない。再配達は経費がかかる。上棟式などをノンビリとやってられないと言うことになる。


木を見る

昨日は晴れて午後から気晴らしにドライブといつもの温泉。今日も晴れて気温も上がり初夏の陽気。刻みの現場は大工が増えて3人体制になった。加工も順調に進み梁材の加工に取り掛かる。 
 
刻みは墨付けに3週間、刻みに2ヶ月かかる。刻みの中でも仕口などの加工に半分、サンダーがけなどの仕上げに半分になる。今日から一部サンダーがけが始まったのであとひと月もあれば終わる。 
 
何と言っても柱現しなので節のない柱や梁を仕上げるには時間がかかる。これらの出来で内部の印象が決まるので重要なところだ。仕口なども隙間のできないように慎重に加工する。 
 
現しの現場で横材と縦材が隙間なくぴったり決めるのは大工の腕になる。墨付けと加工の正確さが一番だが木をみて縮む方向を見極めないとならない。木は必ず縮むので隙間が出る。 
  
真壁造りの家の醍醐味は隙間なく組んだ木組みの美しさだろう。材料も吟味され節がなければなお綺麗だ。凝ればキリがないが腕と材料は車輪の両輪でどちらが欠けてもダメになる。 
 
高断熱で薪ストーブの家は真冬の乾燥はかなり強烈だ。どんな乾燥材もさらに乾燥機に入れるようなものだ。割れるし縮んでしまうので墨付けの時にそれを見込んで材木を選定する。 
 
そう言う腕を持った大工は宮大工以外にいない。プレカットの大壁造りしか知らない大工は木を見れない。加工は見よう見真似でもできるが木を見るのは年季がいる。そう言う修行を積んだものしかできない。