青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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現場管理

現場が重なり大工たちも刻みや加工で忙しい。なので現場への配達が私の仕事になる。作業場と現場を片道40分かけて3往復。ほぼ一日がかりで途中久しぶりの雨で濡れて余計疲れます。今日は夕食後バタンキューでしょう。 
 
経費節約というか粗利の確保など種々の理由で私の仕事が増えた。いつもなら大工たちに刻みから配達まで任せきりだった。原価を下げるには材料費だけでなく人件費が大きい。職人の手間賃と段取り次第で大きく変わる。 
 
簡単に言えば職人たちに本来の仕事をさせて雑用はさせないのが肝心なのだ。住宅会社などは現場管理の人件費を節約して職人に押し付けるところがある。下請けはギリギリの予算しかないので余計な仕事はしない。材料が足りないと仕入れ先に催促する。それが普通なのだが当社では私が引き取って間に合わせる。そのためにトラックで現場廻りは必要条件なのだ。 
 
現場に乗用車で来るようでは余計なコストがかかっていることになる。もっとも現場へ来る社長や営業も少ないかもしれない。何れにしても現場を進めるには職人に余計な仕事をさせないことが肝要だ。ゴミ処分や材料の引き取りはやらせないに限る。 
 
住宅業界では営業と現場管理と経営者の3人は必要だ。その経費を稼ぐには4,5棟の現場が必要だ。それほど知名度もない零細住宅会社には相当なハードルの高さだ。昨今のように競争激化と激安では継続するのは容易でない。 
 
当社では利益率確保のために私が現場管理と発注をこなす。設計者であるから現場での指示は的確にできる。さらに細かいところまで現場で確認の上指示するから間違いも少ない。良いことばかりだがたった私の体力が持つかどうかが懸念なのだ。


手刻みの危機

現場が重なると大工の刻みが追いつかなくなる。要するに材料の手配が間に合わなくなる。集成材の大壁と違って4寸角でも一ム角と並角を用意する。ちょうど在庫があれば良いが無ければ製材所から買うことになる。その製材所だっていつも乾燥したのがあるとは限らない。角だけでも面倒なのに小割り材も4,5種類用意する。 
 
丸太買いの時は小割りも在庫がかなりあって間に合っていた。もちろん乾燥材だ。その当たり前が在庫を減らすと製材所の倉庫を探さないとならない。製材所だって当社のためにばかり在庫しているわけでないから都合よく見つからない。 
 
で、結局どうなるかと言うと大きめのから挽き落とす。単価は高くなる。それに付き合う私の手間もかかる。建材のように電話1本で現場配達なんてワケにはいかない。加工業者とか製材所とか建具屋とか真壁造りに欠かせない業者がドンドン廃業が相次ぐ。 
 
四面楚歌の現況は本格的な手刻みの真壁造りが厳しさを増している。私のところは大工の息子がいるからそちらの心配はしなくても良い。材料と下請け業者がなんとかなれば今でも可能だ。 
 
古民家リフォームを標榜してこう言うのもなんだが難しさは急カーブで増している。宮大工の息子と作業場が完備しているだけも今では貴重だ。古民家風と言っても外部の屋根垂木だけ凝って内部は大壁のクロス貼りなんてのばかりだ。 
 
土台の栗もこだわる現場以外は探せなくなった。2mの短い材木ばかりで長い4mとか探せない。いくら腐りにくて丈夫と言っても短いのをつないで作るのは手間がかかるし弱い。ヒバとかヒノキの方が見つかるしやすい。大工だって軽いから大歓迎だ。


古民家リフォーム

リフォームの現場へ行ってきその確認。その後デッキの現場へ基礎屋を連れて行く。デッキの床下の束石を入れる。夕方までかかって完成した。作業場で刻みの確認後リフォームの現場へ戻り大工たちと打ち合わせ。来週から二つに分かれる。 
 
リフームの現場も2週間になるが解体が最初だったので劇的に進んだ。外部はほぼ壊して外断熱を貼り付けた。サッシも取り付けたし薪ストーブの煙突も完成する。来週から増築部分の建て方も始まる。これができると外部は完成だ。 
 
外壁はサイディングと焼き杉を予定している。玄関周りは焼き杉の下見張りにササラを付ける。いわゆる鎧張りだが本格的な和風では定番だ。焼き杉はバーナーで炙った既製品が売っている。ササラとか一部は自分でバーナーで炙る。 
 
展示場はグルリと焼き杉になっている。作業をする大工も煤で真っ黒になり大変だ。軍手をしても中まで真っ黒になる。切り口や足りない部材は炙って作るがこれも熱くて大変だ。展示場の時は面白半分に手伝ったが鼻の穴まで真っ黒になった。 
 
展示場は無塗装だが雨風で煤はすぐ取れる。今回は黒っぽい塗装をする予定だ。古民家風はやはり鎧張りでないと決まらない。焼き杉とか凝ればなお風雅なものになる。古民家リフォームっぽい仕上がりになる。


在庫圧縮

今日も材木の調達やら加工の打ち合わせで朝から作業場へ。隣の製材所の倉庫をかき回し在庫品を購入。今手持ちの在庫で小割り材がほとんどなくなった。ウッドデッキも在庫の板を使うのでほとんどなくなった。丸太購入を少し減らそうと思ったのだ。思惑通り角材はもちろん小割り材までかなり減った。 
 
以前なら丸太から製材していたので要不要に関わらず小割り材が出る。自宅の土場に桟積みして乾燥していた。クレーン付きもなくなって在庫を作業場にまとめることにした。同時に在庫圧縮となったわけだ。どういうわけか小割り材の板や床の注文がきて在庫があっという間に捌けた。 
 
当社は手刻みと真壁をウリにしている。さらに丸太購入で自分で製材していた。しかし在庫が増えるのと都合よく在庫ができないのでやめることにした。製材だけですがね。もちろん手刻みや真壁のことではありません。床材や羽目板もほとんど製材して作っていた。これも業者がヤメテできなくなった。 
 
フローリング用のサクラやクリがまだたくさん積んである。ただの薪になってしまった。加工屋を探したとしても相当高くつくことは間違いない。できるだけ既製品活用とネットで全国から買うよりない。県内は無理としても全国にはまだ業者はたくさんいる。 
 
小屋の時も内装は板張りで野地板をカンナがけした。今度もデッキ材に相当板を使う。リフォーム中のも小割り材を使うから在庫があっという間になくなった。また製材を再開しても小割りを在庫することができない。運搬するクレーンがないのと現場があれば問題ないが間が空くと乾燥しすぎて腐ったりする。 
 
いろいろなロスの問題を考えて製材品を購入する道を選んだ。隣が製材所だし。コスト削減は緊急の課題だったので在庫の圧縮が助けになっている。あとは現場の数を増やせば全て解決する。予定なのですが….。DSC_5051


便利屋リフォーム

寒の戻りか冷え込んで寒い。現場は各業者が入り乱れ道路に車は溢れご近所に迷惑をかける。打ち合わせ後事務所へ。メールやファックスに目を通し見積もりを持ってお客様のところへ。追加の仕事があれこれあって時間がかかり昼過ぎになる。午後は作業場で刻みを見たり材料出しをチェック。また現場へ材料を届け事務所へ戻る。 
 
広告の効果かやっとリフォームの見積もりが来る。直ぐ近所でデッキを作る。貸家を所有していていろいろ直したいと見に行った。5年ほど空き家状態で草が生えとても貸せる状態でない。女性一人だとこう言ったことはなかなか処理できない。 
 
貸家、アパートも古いところは空き家が多い。でて行った方がゴミを残したり周辺の草刈りをしないといけない。新しいと管理込みで業者にお任せが多いが古いと難しい。手数料が安いのであまりやりたがらない。信頼できる業者が知り合いにいれば任せたいのだろう。 
 
古くて家賃が安いと手数料も安い。と言うことは不動産業者もあまり乗り気でない。近所から汚いとクレームも出るし困っていた。もちろん当社は不動産屋ではないので片付けるしかできない。毎年のようにゴミ片付けは増えている。ほとんどは年寄りのそれも奥さん一人というパターンだ。 
 
高齢化社会というのはこんなのも増えると言うことだ。便利屋稼業はこれからも大繁盛だろう。リフォームだって小さい工事は便利的な仕事になる。同じリフォームでも古民家リフォームは対極にある。