青森県八戸市の一級建築事務所 建築組 パックス有限会社

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ハナミズキ

今日は暑い、多分今年最高。現場は大工工事が続き資材も順調に入荷。来週の大工工事の完了に向けてスパートがかかる。午後から店舗の改装を頼まれて現場へ行く。 
 
今年も事務所のハナミズキが咲いた。3年に一度の割合で綺麗に咲く。ダメな年は半分以下になる。理由はよくわからない。事務所を建てた時に植木屋に頼んで植えた。 
 
この時は別になんでも良いと思っていた。たまたま庭師が残っている木に良いのがあると植えた。アメリカハナミズキは比較的新しい木なので100年物とか大木はない。せいぜい80年くらいのものだ。 
 
60年ものが話題になるくらいだからどこでも植えていた訳ではない。成長もすごく遅くて事務所の木は18年くらい経ったのを植えて25年になる。それでも目の高さで直径は20センチくらいだ。 
 
3年に一度だから8回くらいは満開になったわけだ。花びらが散って道路を白くするのでせっせと掃除する。ハナミズキが終わるとサツキが咲き始める。こちらは自宅から移植した。 
 
サツキも散ると花びらが木にへばりついて汚くなる。とりたいのだが簡単には取れない。公園ができてから10年になるが植樹が太くなり駐車場にだんだん影ができる。風よけになるので構わないのだが。 
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施主様の満足

午前中は曇って午後から晴れ。現場は大工が二人で最後の仕上げに入る。毎日のように資材が搬入される。足りない材料とかもあって建材もひっきりなしに配達が来る。 
 
古民家リフォームも大工工事は来週で終わる。3月末着工だから順調にきた。当初大工が4人と言うのが効いた。解体とか壊しは人数が多い方が捗る。ゴミ屋が毎日来て運んでもらった。 
 
大工工事が終わると塗装、漆喰をして器具をつける。概ね一月ぐらいかかる。遅くとも来月末には完成する。工期的にはほぼ予想通りだ。契約は4ヶ月と長かったが業者が来ない可能性を考えた。 
 
大工工事が短かったのが効いた。設計者としてはこれからが本番で塗装色、建具デザイン、照明器具と印象を変える要素が多い。全て設計者が決めるところもあるようだが当社は選んでもらう。 
 
もちろんある程度はこちらでセレクトする。でないといつまでも迷って決まらない。中には自分で色々見て検討することを希望する方もいる。自由に選ばせると合わなかったり予算オーバーになりがちだ。 
 
施主様の満足はでき次第だが途中経過の検討したと言うことも重要だ。十分に検討しないと後で不満が残る。とにかく色々選んでみたいのだ。一生に何度もないことだしそのくらいは当然と思っている。 
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便利なモノ

やっと連休の後遺症が消えて現場はハイペースに。足場も消えゴミも片付けて外部はすっかり完成した。内部は腰板張りと家具作り。造作材をカットし組み立てる。 
 
家具も作り付けや棚が当たり前になった。自分の都合の良いところに好きな寸法で付ける。オーダー家具ほどではないのでランバー材とかベニアで作る。大工が作るので細部は家具とは言いにくい。 
 
日本の住宅は壁や仕切りがごちゃごちゃしているところが多い。センス良くスッキリの北欧風とは似ても似つかない。とにかく棚と収納である。少しでも壁が空いていると棚をつけたがる。 
 
設計者としてはすっきりとセンス良くまとめたい。モノは収納の扉で隠したい。しかし扉のついた収納は高い、しかもオーダーである。で、結局中途半端な棚やベニアの箱があちこちにできる。 
 
モノが溢れるのは買ってくるからで安いからなお買う。別に恨みはないが100均とか無印などが原因だろう。衣類もユニクロが出てから使い捨てが増えたように思う。棚ができるとまたモノが増えてしまう。 
 
とにかく日本人は少しでも便利とか早くできるとかに重きを置く。そのために便利なものはすぐ買う、しかも安い。テレビでも日本にはこんな便利なモノがあると紹介される。家の設計者としては少し困ることではある。


連休

長かった連休も終わって現場は今日から動き始める。資材の発注や業者との打ち合わせで1日かかる。連休前に発注した入荷状況を確認したりしないとならない。結局自分の頭が切り替わらないだけなのだが。 
 
連休も3日までは仕事で4,5,6日の三日間を休んだ。家族との食事や薪割りであっという間に終わった。連休は当社のような仕事にはほぼ無駄に等しい。メーカーや問屋が休むからだ。 
 
職人たちは年代にもよるが休みを取りたがらない。休んでも収入が減るだけだからだ。小さい子供いる若い世代は休みは撮りたがる。しかし働きたくても材料が入らないことには出来ない。 
 
だから休みたくないが休まざるを得ない。休むとペースを取り戻すのに時間が要る。細々したことを思い出すのに時間を要する。現場仕事は区切りがついたときに休むと調子がいい。 
 
ベテラン大工が言うには昔から週休二日はやっていたと。仕事の区切りごとに4,5日休むことは多い。何ヶ月も連休なしだと疲れる。1月働いたら4,5日休むと言うペースがちょうど良い。 
 
ところが住宅会社などは効率よく大工を動かしたい。休みなしにあちこち割り振って休ませない。工期を詰める事はコストカットだからだ。年金世代の大工たちは昔のように休みながら仕事をしたい。 
 
当社のように適宜人を集めてやるところに集まってくる。しかも昔風のやり方だし馴染みがある。長期でなく1月とか入れ替わりで何人も雇う。現場が大量にあるわけではないので都合が良い。


技術と素材

強風が吹き荒れ晴れたものの最悪の天気。公共の工事も今日から休みでどこも誰もいない。当社も今日までの工事で明日から6日まで休みになる。 
 
リフォームの現場は外部が完成し内装も大工工事が仕上げ段階に入る。ボード下地もできて形が見えてくる。塗装や漆喰、家具建具と続くが基本の形が見えてくる。 
 
ここまで来ると設計やデザインの良し悪しが見えてくる。思ったより大きいとか天井が低すぎるとか。図面ではなかなか思い描けない部分が見えてくる。空間の広さとか圧迫感とかだ。 
 
何年も設計をやってもできてから気がつくことが多いものだ。齢とともに経験を積んで大きな失敗は無くなってくる。その反面予想外の出来と言うのも無くなる。過去の例を思い出すからどこかに似てくる。 
 
そのことに気がついたのは何年も前からだ。年々強くなりはすれ成長することはないと思っていた。デザインとか見た目最優先ではなく素材で勝負しようとした。技術と素材だろうか。 
 
地元材の手作りはますます難しくなりそうだ。製材所も減り大工は手刻みが出来なくなった。技術を持った工務店も廃業が進み受け継ぐ弟子たちも住宅会社の下請けになった。当社は貴重な存在になりつつある。 
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